ストロベリーライフ
!)桜蘭高校ホスト部のパロ ハニー先輩=紫苑、モリ先輩=ネズミ、藤岡ハルヒ=イヌカシ
「あっ、イヌカシ、お勉強ー?」
期末テストが目前に迫った放課後。 部活動停止期間にも関わらず、ホスト部は相も変わらず活動し、令嬢たちもいつも通り部室へ来ていた。 そんな中、イヌカシだけが隅で目立たぬよう勉強していたのである。
「あぁ…悪いかよ、紫苑先輩。テスト近いんだぜ、テスト」
ケーキのクリームを口の端につけたまま無邪気に笑う紫苑のまわりに、ふわふわ舞う花が見えるような気がして、イヌカシは眉をしかめた。
まったく、お気楽なぼっちゃんは、いいよな。 しかも、大して勉強しないくせに、成績は群を抜いているときた。
「あぁほら、イヌカシ」
つんつん、と眉間を指でつつかれる。 びっくりして、イヌカシは勢いよくのけぞった。
「なっ、なんだよっ」 「なんだよ、って…、だってイヌカシ。おでこにシワが寄ってるよ?刻まれちゃうよ?ネズミみたいになっちゃうよー」
あはは、と紫苑は無邪気に笑う。 と同時に、イヌカシは背後に寒気を感じる。ばっと振り返る。
「ふぅん。誰みたいに、なっちゃうだって?」
…やっぱり。 地獄耳なネズミがそこにいた。
「あっ、ネズミー。よく聞こえたね!だってきみ、いっつもしかめっ面してるでしょ?少しは笑いなよー」 「なんで、おれが」 「ネズミ、笑ったらすっごく可愛いのにー」 「なっ…。あのな、紫苑」 「あ、ううん、でもね、そのままのネズミも大好きだよ?」
ガタン、とイヌカシは立ち上がる。 すばやく机の教材をかき集める。
「ん?イヌカシ、どうしたの?」 「…場所を移すことにした。ここで勉強しようとしたおれが、どーしよーもない馬鹿だったぜ」 「ええー、なんで!ぼく、数学教えようか?」 「けっっこう、です!」
うるっさくてしょうがねぇ! わざわざ、勉強中のおれの前でいちゃいちゃすんな、他でやれ!
先輩に向かってはさすがにそう言うわけにもいかず、イヌカシは心の中だけで毒づいて部室を飛び出して行った。
fin.
20110930
わーごめんなさい!! ネズミが空気!紫苑が暴走!ごめんなさい!! やっぱり、桜蘭パロ無理があったww
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