XIII 


森を、森の願いを守る事。それが森番の使命。
森が人間を慈しみ、守っていた様に己も身を挺して人間を守ろう。

森番は森から貰った純白の剣を振るい影と戦った。

しかし影は巨大で一つの口からは黒い火を吐き、一つの口からは影を吐き出した。
黒い火は残っていた森を焼き、影は切り伏せても切り伏せても新しく巨大な影の口から湧いてくるのだ。

影の爪が森番の皮膚を裂き、朱の飛沫が風に舞った。
1歩進む毎に森番の身体は傷ついていった。

それでも森番は守った。人間を。

森番自身も、彼らを好きになっていたから。



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