祭りを楽しんでいた森番はふと何か異変に気付く。
何気なく森の方を振り返って、森番はその場で絹を裂くような絶叫を上げた。

森が、燃えていた。

まるで先程目を奪われた炎が森に燃え移ったかのように森が燃えている。
森番は祭りを飛び出し、森へ向かおうとした。
その先を森番の想い人が遮った。

そう。森に火を付けさせたのは領主だった。
森番を愛しく思うがあまり、森番が執着している森さえなければ自分の傍にいてくれるのではないかと思い、森番が祭りに目を奪われている隙に人を使って森に火を付けさせたのだ。

森番は領主のその腕を振り払い、燃え盛る森へ走り去っていった。



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