「…ぁ、ふ…」
唇を離した後、ペロリとゴルジュの唇を舐める。
ああ、本当、食べてしまいたいくらいに愛おしい。
「い、ヴワールさんは…俺がこんな風になっても、気持ち悪くないですか…?」
吐息混じりでとろんとした瞳で聞いてくるゴルジュに、今すぐ猛るモノをぶちこんで、がくがくと揺さぶり喘ぎ嗄らしたいくらい衝動に駆られる。
一応そんな事はしないが、思わず想像して餌を目の前にした獣の様にべろりと己の唇を舐めた。
「んな訳ないでしょ…ホラ」
熱く囁いて、ゴルジュの太腿を股に挟みこんで押し付ける。
とたんに弾かれたようにゴルジュが顔を上げた。
押し付けられたモノの固さと熱さに驚いているのだろう。
ごりごりとそれを押し付けながら、次は下着の中に指を差し込んだ。
「自分で気持ち良くなった事あるんだ…どれくらいやった事あるの?」
直接指が触れるとゴルジュは目を見開き、意味の成さない言葉を口にした。
熱を放つそれを良く見るためにシーツを跳ね除け、荒々しい動作でズボンと下着を太腿までずりおろす。
既に先を濡らして飛び出てきたそれは僅かに皮を被っていて、ふるふると震えている。
「えっろ…」
吐息混じりに指でくちくちと扱き上げると、ぽろぽろと涙がゴルジュの瞳から零れた。
それを舌で舐めとりながらさっきの質問を繰り返す。
「ねぇ、何回くらい…?」
「さ、3回くらいです…っ」
「ふぅん、少ないねぇ」
普通ではありえないくらい少ないが、彼の事だ。
自己嫌悪に塗れてしまうから中々快楽に走れないのでは無いか。
その自己嫌悪を感じる暇もなく快楽に溺れさせてやろうと心の中で舌なめずりをする。
「どうやってやったのかな…床に擦り付けたりしたの?それとも角に押し付けた…?」
耳に舌を差し込んで弄ると、ひくひくとしゃくり上げ始めた。
行為を責められていないと分かっていても恥ずかしすぎるのだろう。
「ご、ごめんなさい…っも、もう赦して…っ」
「何を謝る事あるの?ゴルジュは何も悪い事してないでしょ…?」
ああ、でも。と言葉を切って、皮を少し被った状態の亀頭を強めに摘む。
「ひぐっ?!」
「ここを他の誰かに触らせたなんて許せないよね…」
先走りの滑りをかりて皮の中に指を突っ込み、ぐるりと回す。
余り汚れが付いていなくて、今は自分でやっているというのに何だか苛々する。
シュッシュッと音を立てて上下に扱くと、腰がビクビク跳ねた。
「ひっ、あっ、やぁあっ!ごめんなさい…!ごめんらさい…っ」
「…怒ってないよ」
「やぁあうっ、で、出ちゃ…!やめっ」
「うん。もうイっちゃいそう」
そう言いながら扱く手は止めない。
汁を溢れさせる尿道口をくりくりと弄り、袋を手の平全体で揉む。
「ぁああっ、やっ、許ひて…っあ、出る…っぅああぁああっ!」
絶叫しながらガクガクと腰を痙攣させ、ゴルジュは白濁を吐きだした。
勢い良く飛んだそれは僕の手の平とシャツを濡らし、どろりと重い粘液を滴らせる。
「あ、ぁ、あ…」
「濃いね…」
指を広げればねっちょりと指の間を太い糸が引く。
喉奥でくすくす笑って目を細めると、泣きそうな顔で僕を見る。
それを見据えながら粘液で滑った指を舌を出して見せつけるように舐めた。
「…濃いね…」
唾液に濡れた指を口から出し、さっきと同じ台詞を口にすると厭らしい笑みを浮かべて見せた。
ぼんやりと心ここに非ずな表情をするゴルジュの頬を優しく撫でる。
「…こんな事するの嫌?」
「…え?」
突然理性的な事を言われて、我に返ったのか目を瞬かせるゴルジュ。
…勿論ここで止めるつもりは毛頭ないのだけど、もう1歩も後戻り出来ないように巧妙に、蜘蛛のように糸を張る。
「僕とこういうのするの、嫌?男同士だと気持ち悪い?」
何を今更な確認をしているのかと自分を鼻で笑う。
だけどこれはゴルジュを絡め取る罠と分かっていながら、心の隅で怯えている自分がいた。
彼に嫌われたらどうしようと。拒まれたらどうしようと。
それでも彼を愛し続ける自信はあるが、受け入れて欲しいに越した事は無い。
「…そ、そんな…」
「じゃあもっとしても良い?これ以上したら辛いかもよ?」
「だ、だって…」
ゴルジュがおろおろと目を泳がせる。
「俺は、俺はイヴワールさんが辛くなければ…」
「あのね、僕はゴルジュの―――」
「俺はっ」
真っ赤になってゴルジュが身を震わせた。
「い、イヴワールさんに触ってもらえるだけで、嬉しいし、き、気持ち良いからっ
…………す、好きだから、辛くなんて…」
思った以上の答えに息を呑む。
好きと言われる事がこんなに嬉しいなんて。
がばりと抱きしめながら顔中にキスする。
「じゃあ、ゴルジュを全部僕の物にするからね?良いよね?」
それをぎゅっと目を瞑って受け入れていたゴルジュは、照れたような笑みを一つ浮かべ、
「……してください」
と囁いて僕の頬に唇を触れさせた。
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