『…っ、……っ、』

「純歌ちゃん、風邪?」


安室さんが家に来た次の日くらいから、喉が痒くてよく咳が出る。お父さん達は何も無いから、安室さんが家に何かしたわけじゃないみたいで、多分体調的なものだとは思う。

朝は咳も無かったから、博士のところに遊びに行ったらコナン君が少年探偵団の皆を連れて遊びに来ていた。
最初は普通に遊んでいたんだけど、時間が経つにつれて咳が出始めて、歩美ちゃんが「大丈夫?」って背中を摩って、哀ちゃんが常に私の隣にいるようになった。


「熱はないのよね」

「顔色も悪くないし…季節的なものか、ハウスダストとかじゃねぇか?」

「そうねぇ…家でも咳出る?」

【でる】

「喉に違和感あったりは?むずむずするとか、何か付いてる感じがするとか…」

【のどかゆい】

「痒い…?」


哀ちゃんもよく分からないみたいで、ハウスダストなら家が原因だから一旦外に出てみようって光彦君の提案でお外に出ることに。哀ちゃんに手を引かれて外に出ると逆に咳は酷くなって、すぐに博士の家の中に戻った。


「風邪の引き始めでしょうか…」

「かもなぁ…純歌ちゃん、今日はお家に帰ろうか」


コナン君がそう言うと、歩美ちゃん達にも「そうした方がいいよ」って言われて、コナン君が送ってくれることになった。少年探偵団の皆に「元気になったらまた遊ぼうね」と言われて手を振る。
コナン君と手を繋いで、工藤家に帰ると優作さんがお迎えしてくれた。コナン君が咳が酷い事を伝えると、優作さんは私を抱えてコナン君の頭を撫でて「お兄ちゃんしてるんだな」と笑った。


「やはり風邪の引き始めなんだろうか」

「だと思うけど…この前、寒暖差のアレルギーで咳が出たりするって聞いた事あるからそれかもな」

「なるほどアレルギーか…一度病院で検査してもらう必要があるかもしれないな」

「純歌ちゃんの年齢なら百日咳も有り得るだろうけど」

「そうだな…あまりにも酷いなら、明日くらいに病院だな」


「いいかい?」と聞かれて頷く。コナン君はそのまま博士の家に戻っていき私は自分の部屋のベッドに連れていかれた。体調は悪くなくても咳が酷いから少しでも暖かくするといいかもしれないって。子供は体調を崩しやすいから、何か変化があれば大人しくするのが一番だと言われた。

難しいな、子供の体って。


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