ハリポタ 僕らの時代 | ナノ
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君は何度も僕に問うてきたけれど、僕は決して口を割らなかった。
冬休みが終わればすべて終わる。
手紙を受け取った日、冬休みが終われば僕は学校を人よりも早く卒業するって分かったんだ。
父さんが金にもの言わせたのと、僕がずっと満点でいたのが原因だ。
先生が僕はすでに卒業課程をこなしたと考えたらしい。
勝手な事をしないで欲しいよね。
冬が終わったら学校を去るって分かった時、すぐに反論すればもしかしたらまだ在籍出来たのかもしれない。
それなのに何も言えなかった。
家からの命令に逆らえない自分。
結局口ばかりで行動力に欠けていたんだ。
周りに流される事を良しとして、逃げ道にしていた。
逃げてばかりだね。
逃げて逃げて逃げて、逃げる事で君を傷付けていたかもしれない。
自分の事に手いっぱいで、最低だ。
懺悔はこれくらいにしよう。
過去をどうこう言っても意味が無いのだと、これだけ手紙を書いておきながら、今更だと鼻で笑われそうだけれど。
僕は君に伝えたい事があるんだ。
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