※モブ×マークで無理矢理です。



スケープゴート



「しまった……」
 ――携帯がない。どうやら船着き場で買い物をした時に忘れてしまったらしい。
 スタジアムに着いてから着替えをし、今からウォームアップをしようという時にやっと気が付いた。
「どうしたんだいマーク?」
 俺の呟きが聞こえたらしいディランが訝しげに尋ねてくる。
 その声に反応したカズヤやアスカまでもがこちらを見てきた。
「いや、携帯をどこかに忘れてしまって。たぶん船着き場だと思うんだが」
 試合中に連絡が入る事はあまりないと思うが、アドレスや個人情報が大量に入っているため誰かに悪用されないか心配だ。
 そう話すとカズヤは時計に目をやり、時刻をを確認してから再び俺のほうを向いた。
「心配なら取って来たら? 大丈夫だよ、まだ試合開始まで一時間以上あるから」
 確かにまだ時間はある。船着き場とスタジアムなら三十分あれば往復出来るだろう。
 俺はチームメイトたちに断りを入れ、急いで取りに行く事にした。



 それが十数分前の出来事。
「参ったな……」
 いま俺はスタジアムに続く森の中で途方に暮れていた。
 船着き場までは迷わずに行けたのだが、スタジアムに戻る道で迷ってしまったのだ。
 そもそもなぜスタジアムまでの間にこんな森があるのだろう。それを考えても仕方のない事だが。
 周囲を見回しながらしばらく歩くと幸いにも二人組の男性を発見した。
「あの、すみません」
「え?」
 どうやらアメリカ人ではないようだが英語圏の住民らしく、話し掛ければ振り向いてくれる。
「道を尋ねたいのですが……」
 二人組は俺の顔をまじまじと見詰めると顔を見合わせて相槌を打った。話を聞いているのか。
「きみ、すごく綺麗だねぇ。モデルみたいだ」
「はぁ……」
 ユニコーンのユニフォームを着ている自分がわからないという事は、サッカーファンではないのだろうか。
 しかしこの島に居る以上はサッカーの応援に来たのだろうから、自国のチームにしか興味のないタイプなのかも知れない。
 それにユニフォームだって応援の人たちが大量にレプリカを着ているため、その一人だと思われている可能性がある。
「すみません、急いでるんです。道を……」
「ああ、スタジアムだね。こっちだよ」
 話を遮り腕を引かれるが、明らかに道から離れて行っている。
 本当に大丈夫なのかと不安になってきた頃、いきなり強い力で引き倒され身体を抑え付けられた。
「なっ、なに!?」
 状況が呑み込めず軽くパニックを起こしている間に服を剥がされ、身の危険を感じて大声をあげる。
「やっ……やめてください! 離せ!」
 精一杯に手足を暴れさせるが大人二人相手では何の抵抗にもならず、下着ごとハーフパンツを脱がされた。
「あっ! や、嫌だっ!」
 そのまま前に居る男に両脚を抱え上げられ、恥ずかしい場所をすべて晒される格好になる。
 後ろでは腕を押さえていた男の手がシャツに差し込まれ、胸の突起を痛いくらいに摘まれた。
「あっ、あっ!」
 次いでまだ幼い性器を前に居る男の手にすっぽりと包まれ、まるで玩具のように手の中で弄ばれる。
「はっ、ひぅっ!」
 乱暴な愛撫にも関わらず、初めて他人から与えられた快感にあっけなく射精してしまった。
「ひっ……!」
 呼吸が落ち着くよりも先に目の前へいきり立ったモノを突き出され声が引き攣る。
 大人の、しかも勃起状態の性器なんて初めて見た。血管が浮き出ていて気持ち悪い。
 脅える俺に男は気分を良くしたらしくニヤニヤと気色の悪い笑みを浮かべている。
「やっ……んうぅ!」
 強引に頭を掴まれたかと思うと生臭いそれを口内にねじ込まれ、気持ち悪さと息苦しさに涙が零れた。
「んぐっ……んんんっ!」
 口内を蹂躙される間にも身体に対する愛撫は続き、ごつごつとした男の指が今度は後孔を行き来する。
 やがて口内のモノが更に大きくなったかと思うと、ビクビクと震え苦い精液が注がれた。
「うぇっ……げほっ、げほっ!」
 口の中に生臭さと苦い味が広がり喉奥に引っかかった精液に噎せ返る。
「いっ……ああぁあぁっ!?」
 呼吸も落ち着かなまま後ろの男に脚を思い切り持ち上げられたかと思うと、次の瞬間には信じられない激痛が走った。
 身体を真っ二つにされるような痛みに悲鳴をあげるが、もはや言葉にならない。
「あぐっ、いっ、あぁ!」
 脚を限界まで開かされながら乱暴に最奥を突き上げられ、もうどこが痛いのかもわからなくなって。
 早く終わってくれと願いながら俺は意識を手放した。



 目が覚めた時にはほとんど衣服を纏っておらず、全身には酷い痛みと倦怠感が残っていた。
 気を失ってからも何度か犯されたのか、至る場所に精液が付着し腹は少し膨らんでいる。
 ふらつく脚を叱咤して何とか立ち上がると、後孔から血液と胎内に放たれた精液がどぷりと溢れ出た。
 地面に散らばった衣服を掻き集め不快感と戦いながらスタジアムに走る。
 だが俺が到着した頃にはすでに試合は終わっていた。



end

ごめんマーク。好きな子は苛めたいんだ。


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