短編(♂) | ナノ


ドイツの家。
ソファーでゲームをしているオレを見ていたドイツがぼそりと呟いた。

「名前は華奢だな。」

きっと日本の運動メニューを考えていて思ったのだろう。まぁ否定はしない。
ドイツを基準にすると大概は華奢になる気がするが。

「そんなことないよ。オレ鍛えてるもん。」

ドイツ程じゃないけど。
カチカチとボタンを連打しながらそう返す。

「運動嫌いじゃなかったのか?」
「筋トレはね。しない主義。」

背後でドイツが苦笑してる。

「…お前も日本と一緒に」
「いい。遠慮する。」
「……最後まで言わせろ。」

即答を帰したオレにちょっと呆れを含んだため息を吐いて、ドイツがこちらへ来る。オレが少しずれて空いたソファーに座りオレの手元を見る。

「……いつまでゲームしてる気だ?」
「お母さんみたいなこと言わないでよ、っと!」

ラスボス撃破!
意気揚々とセーブするオレの肩に重みがかかった。

「ドイツ?」
「…………………すまん」
「?」
「…やはり名前も…」

歯切れの悪いドイツの言葉。
優しく「オレがなぁに?」と問いかけると、オレの腕に顔を伏せていたドイツから蝦の泣くような声が聞こえる。
「俺みたいなムキムキは嫌いか?」と。
ドイツ、耳まで真っ赤だ。

「ドイツ、ドイツ」

相当恥ずかしいんだろうなぁと思いながらドイツの頭を撫でてやる。

「ドイツ好きだよ。大好き。」
「名前…本当、だな?」
「もちろん。…それにさ、」

僅かに潤んだ瞳と嬉しそうな表情。オレがはっきり頷いてドイツの額にキスをするとくすぐったそうに目を閉じるドイツ。
可愛い。

「ムキムキって、結構エロいよね。」
「………………はぁっ?!」
「たって服とかぴちぴちだったりするじゃん。ドイツのタンクトップ姿好きだ。エロい。」
「なっ!」
「あとぎゅっと引き締まった腰がいい。太い太股も締まった尻も揉みまくりたくなる。」

オレがそう言うと驚愕していたドイツの唇がわなわな震えだした。あ、怒られるかな?

「お前はっ、変態か!」
「酷いな、欲情するのはドイツだけだって。」
「よくっっ?!」
「うん。」

真っ赤になるドイツの唇に不意打ちでフレンチキス。そのまま下から見上げるようにドイツを押し倒す。
驚いて反応出来ないドイツの両手をソファーへと縫いつけた。

「っ、こら離せ名前っ」
「嫌なら逃げればいいよ。」

オレ華奢だよ?ドイツの方が力あるでしょ。と笑えば戸惑うドイツ。
でも全力で抵抗されても押さえ込む自信ある。

「オレもドイツ押し倒せるくらいの力はあるんだよ?合格?」
「合格って……ひんっ!?」

ドイツのイイトコロも知り尽くしてるしね。まぁドイツが本気で抵抗なんてそうそうしないだろうけど。
服の裾から手を入れながら愛撫開始。
まだ理性の残るドイツは必死に声を噛み殺している。うん、これもエロい。

「ふふふ、明日はトレーニングなんて出来ないくらいヨくしてあげるからね!」
「!!まっ、名前…あ、んんんんっーー…!」








ムキムキなお兄さんは好きですか
(本気で抵抗は?)
(出来るわけ、ないだろっ)
(うんうん、ドイツ大好き!)
(……俺も、だ…。)


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