短編(♂) | ナノ


(リナリー、コムイ)






リナリーは、教団一の器量良しだと思う。

可愛いし格好良いし優しいし強いし働き者だし。

「はい、コーヒーどうぞ。」

「ん、ありがとう。」

「どういたしまして。ごめんなさい、兄さんが無理言って。」

「大丈夫、任せて。」

笑顔のリナリー。あぁ、癒される。

コムイのせいでもう徹夜四日目だけど、疲れも眠気も綺麗に吹っ飛んだ。

―このとき、自分で気づいていないだけで、俺の頭は限界を向かえていた。歯車もねじもぶっ飛んでいたのだ。―

リナリー可愛い。

リナリーに兄さんと呼ばれるコムイ羨ましい。

俺も呼ばれたい。

そこまで行きついた俺は、ふと思いついた。

そうだ、あるじゃないか、リナリーに兄さんと呼んでもらう方法!

「え、名前さん?!」

突然立ち上がり歩き出した俺にリナリーは驚きながら慌てて着いて来た。

俺が目指すは室長室。

早足に目的の戸の前へとたった俺は、勢い良く扉を蹴り開けた。




妹に欲しいな
(コムイ!俺と結婚しよう!!!)
(……何言い出すんだい名前!?)
(名前さん!?)
(リナリーが妹に欲しい!だから結婚!)
(なっ!リナリーは僕だけの妹だよぉぉぉ!!!)
(リナリー可愛いーーー!)
(もう!!2人とも疲れてるのよ。さっさと寝なさい!!)


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