短編(♂) | ナノ

(双忍/五年主)







俺と三郎は同じ組で悪戯仲間だ。

今日も二人、学園中で悪戯をしてきた。

立花先輩の頭を爆発させたり、潮江先輩の算盤を隠したり、八の虫を脱走させたり、兵助の豆腐食べたり、綾部の蛸壺の目印取ったり、滝夜叉丸の顔に落書きしたり、土井先生のご飯にかまぼこ埋めたり、一のはを変装でからかったり。

「もー、いい加減にしなよ二人とも。」

しかし俺達はもう悪戯どころではなくなっていた。

いつも笑顔で温厚な雷蔵がキレたのだ。

途中から悪戯ではなく本気の鬼事に変わった。

「二人とも、覚悟はいいよね?」

どうやら俺と三郎二人で雷蔵の格好をしていたのが悪かったらしい。

図書委員長の中在家先輩仕込みの荒縄は迫力だ。

Mで変態の三郎は縛られて喜んでいるけど、俺にそんな趣味はない。

どうせなら縛るほうがいry

にっこりと、いつもより黒い笑みの雷蔵が俺を見る。

「今日のは全部名前が考えたんだ!」

おい三郎!何言ってる?!半分はお前だろうが!

「協力した三郎も同罪だよ。」

さすが雷蔵!って、なんで俺のほうへにじり寄ってくるんだ!

「名前も、お仕置き、だね。」

縄をもった雷蔵がそう言う。

やばい!すべて俺が首謀者になった!

とりあえず雷蔵から逃げるためにきびすを返して走り出す。

「逃がさないよ名前。ふふふふふふふふふ…」

笑いながら追ってくる雷蔵。

中在家先輩が憑依したっ!!!





裏切りは良くないよ
(三郎お前覚えとけよ!)
(はは、頑張れ名前ー。)
(ふふふふふふふ…!)
(ぎゃあぁぁぁっ!!!)




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