あれから数週間がたった

私は重傷だった割には順調に回復

入院生活も残り三日となった










・・・・しかし、それよりも深刻なことがある




それは彼



「…なんで君がココにいるのかな?幸村くん」

「暇だったからきたんだ。迷惑だっだかい?」

「はい、とても」


幸村精市になつかれたことだ

彼とは病室で目を覚ました日

偶然独り言を聞かれた事により知り合うことになった


その日から飽きずに一日に何べんも病室にこられている


流石の私もイライラしてきて、一度病室のカギを閉め拒絶してみたんだが・・・

それでもめげずに何度も遊びに来る


もうめんどくさいし、看護師さんにも鍵を閉めるのはやめてと言われ


途中であきらめた


もうどうとでもなれ


「ねぇ」

「なに」

「俺たちもう知り合ったばっかじゃないよね」

「……」

「あの日の質問の答え…教えてくれにない?」

「何の事だかさっぱり?」

「嘘」

「……」

「ねぇ」







理由なんてない







…ただ









どうしようもなく死にたかっただけ











「嘘」

「……」

「君は嘘がヘタだな」

「…正直者でいままで生きてきましたから」

「ふふふ」

「…笑うな」


そういって幸村の顔にパンチをくらわせる

パンチといっても猫パンチのような柔らかいものだ


「ねぇ」

「なーに」

「君は死にたがりだね」




「…なにそれ?褒め言葉?」



「ふふ、馬鹿にしてるんだよ」


「残念。私には褒め言葉に聞こえるわ」


「ねぇ死にたがり」


「なによ女顔」


「…俺は死なせてあげないよ」


「…歳や病気で死ぬわよ」


「…流石の俺も歳は難しいね…」


病気は大丈夫なんかい

お前は神様か










「ほんとお節介だわあんた」








「なにそれ?褒め言葉?」






「…シネ」












(無神経で)
(腹黒くて)
(…あとお節介だわ)



(3/4)

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