結局、服を決めてから何もやることがなくてゴロゴロしながら録画消化してた衣織ちゃんなわけですが、今日ついに宮地くんとのデート(と私は勝手に思ってるだけ)です。昨日の夜、今日の待ち合わせを決めるメールが来てテンション上がりすぎて弟に怒られたのは言うまでもなく。出かける際に、デートガンバッテネーと、棒読みで弟に言われてむせたのが今日のハイライト。なんてこった。


「変じゃないよね?私の服。そして宮地くんはまだか」
「……わりい、今来た」
「にょああああ!?」


待ち合わせ場所でケータイ片手に独り言をつぶやいていたら後ろから声がかかった。驚きのあまり変な声出たんだけど。そして独り言聞かれてたとか。


「ああああ宮地くんんんん」
「落ち着けアホ」
「ごごごごめ、とりあえず私待ってないから!さっき来たとこだから!」
「わかった。わかったから深呼吸」
「ひっひっふー」
「ボケる余裕あるなら大丈夫だな」


ここは突っ込むところだったんだけど宮地くん冷静ですねそんなあなたも素敵です。そして私服姿は眼福ですねありがとうございます。道行く女の子たちが振り向く振り向く。確かにかっこいいもんね!背も高くて目を引くもんね!!


「で、どこいくんだ?」
「あ、メインストリートのちょっといったところなんだけど」
「あー、あそこな。行くぞ」


場所を伝えれば知っているらしく歩き出す宮地くん。はぐれないようにする為なのか、置いていかないためなのか、またしても手を取られている状態。つまり手をつないでるってことですね。まるでデート、というか私はデートだと思いたい。


「ここ?」
「うん、そう」


目的のお店の前で立ち止まり、私に確認を取るとふうんと言って中に入っていく宮地くん。もちろん手をつないだままなので私も一緒に入るんですけどね。
店員さんに案内され席に着く。あの、私、手に変な汗かいてないですかね。内心冷や汗ダラダラなんですけどどうしよう。注文してお手洗い行くべきか、行ってこよう。


「みゃーじくんみゃーじくん」
「ん?」
「お手洗い行ってきても良いですかね?」
「いってらっしゃい」


許可もらったので行ってきます。その前に一言。木村、タスケテ。


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