白の情報屋と臨也
2011/10/10 19:18

キリリク没。















「やあ、三好くんじゃないか」
特長的な、あの赤茶色の癖っ毛の持ち主に声をかけた。振り返ったその瞳には、少年には似つかわない、落ち着き払った静けさが湛えられていた。
この子はきっとこの事を予想していたのだろう。焦りや驚きが全くない。ああなんて興味深い。
口許は自然と弧をえがいた。
「珍しいね、こんな所で会うなんてさ。―――白の情報屋さん?」
ふわり。
肌寒さを感じさせる秋の風が、彼の白色のパーカーを靡かせ消えていった。




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