魔法パロ
2011/12/23 23:32

なんか特殊設定でパロ
雰囲気で読んで下さい←



























はてさて、非常に困ったことになった。
来良学園高等部1年に新たに転校してきた少年、三好吉宗はぼんやりとそう考えた。

来良学園。
初等部から大学院までエスカレーター方式の学園である。そして、都内有数の“魔法学園”である。
魔法というモノが認知されてから数十年。魔法の研究は進み、そしてこの来良学園ではこのような校則が新たに設けられた。

『魔法適正のあるものはすべて魔法学科の教育を義務づける』

転校試験では普通科を希望していた三好だったが、魔法適正試験に見事に引っ掛かり、魔法学科へ入ることが決まってしまった。
そして一度魔法学科に入ってしまうと転科、転校は不可能になるシステムがある。
つまり、方々を転々とする両親と離ればなれになるということである。
正直、嬉しさ半分悲しさ半分といった心境だ。
そして冒頭に戻る訳だが。


微妙な心境で魔法学科の廊下を歩く。
これからのことを思い、すこしため息を吐く、と同時にぽん、と肩を叩かれる。
振り向くとそこには真っ黒なコートを羽織る赤目の青年。
その青年はにっこりと笑うと、
「君、転校生でしょ」
と、確信を持ったような口振りで言われた。
特に隠すこともないので正直に首を縦に振ると、青年は満足そうに笑った。
「素直な子は好きだよ、俺は。じゃあ君の専攻は?俺は発火魔法《プロミネンス》だけど」
専攻?と首を傾げると、青年は意味を汲み取ったらしい。長々と説明し始めた。
「魔法適正試験を受けただろ?あれは魔法適正を計ると同時にどの魔法がその人にあっているか調べてるんだ。それで専攻で分けてる。例えば俺は発火魔法。他には治療魔法《キュア》とか強化魔法《ストロン》とか隠蔽魔法《ステルス》とか使役魔法《テイマー》とか色々あるけど君はどれなんだい?」
その説明からしばし考える。つまり魔法授業の必修科目を言えばいい訳だ。
僕は確か―――
「召喚魔法《サモン》専攻」
「!」
「だったかと思います」
「―――へぇ、意外だな」
「はあ……」
意外といわれても。寧ろ僕にとっては魔法を勉強する羽目になったことの方が意外だ。
「召喚魔法専攻はさ、少人数、尚且つ頭がどっか飛んじゃってる人が多いからさ。君みたいな平々凡々が召喚魔法専攻とは想像つかなくて」
にやにやと笑う彼に苦笑いを返す。何なんだろうこのひと。
「まあ、歓迎するよ」
そう笑いながら言って、くるりと背を向ける青年。「あ、そうそう」とわざとらしく言った青年は、顔だけ僕のほうに戻すと、若干赤い眼が楽しそうに細められた。
「俺は折原臨也。この学校の生徒会長だよ。宜しくね、三好吉宗くん」
……は?
ぽかん、と青年―――折原さん?を見た。
折原さんはけたけたと機嫌良さそうに笑いながら僕の目の前から立ち去った。




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