ピーンポーン… 「…………」 ピーンポーン… 「……………」 ピーンポーン… ピンポンピンポンピンポンピンポンピンピンピンピンピンピンピンピンピンピンピンピンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンピンピンピンピンピンピンピンピーンポーン 「「うるせぇえええッ!!!!!!」」 「Σいだぁっ!?」 第七話 「チャイムは一回」 機械音が鳴り響いた ボタンを押せばインターホンが鳴り響き、来客が来た事を教えてくれるも、何を思ったのかインターホンを連打しまくった佐助。お前はピンポンダッシュする子どもか。勿論あまりの煩さに政宗と元親の鉄拳を食らった 「オイテメェ猿っ!お前それでも忍か!?何連打しやがってんだ変な奴等が来たらどーすんだよ!?」 「いやぁー、なんか楽しくなっちゃって。つい」 「ついっておまっ…!」 「長曽我部殿、ひとまず落ち着くで御座るよ!そもそも佐助ぇ!お主……なに一人で楽しんでおるのだ!某も押したい!」 「そっちかよ!?」 「Aー…とりあえずお前らCoolになれ」 無理矢理押したのは鬼の旦那なのに酷くねぇ?と佐助は愚痴るも、連打する方がヤバいだろーが!と言い返してはまた佐助の頭を叩く。そして幸村の主張がちょっとずれているのはご愛嬌。政宗はそんな彼等の姿に溜め息をついた 先程鳴ったピーンポーンという音、よくよく聞けば建物の中に響かせている様にも聞こえるが、戦国武将の方々には検討が付かない。とりあえず押せば鳴るモノだとは気付いたものの、一体どんな使い方なのかは結局分からない 半兵衛は騒ぎ捲る四人衆は我関せずと、黒くて四角いの(インターホン)を興味津々と指で触ったり突っ突いてみたりする 「この四角い黒いのから音が出るなんて未来は凄いモノを作ったんだね」 「竹中の旦那、アンタも押してみるといいさ。これ結構ハマるぜ?」 「興味深いね。君がやって何も起らなかったという事は少なくとも安全なモノだからね。どれどれ、僕も遠慮なく」 「やんのかよ!?」 「竹中よ。次は我も回せ」 「毛利殿の次は某が!」 「あいよー!」 「「やめろやテメェら!」」 大の大人六人が玄関先の前でギャーギャー騒ぐのは近所迷惑この上ない。が、そんな事、当の本人達には関係ない。不思議な文明機器に子供の様にはしゃぎまくっている。唯一救いだったのはこの敷地内はかなり広かったという事だ。いくらギャーギャー騒いでも人様に迷惑は掛からないから良かったが 佐助から半兵衛へ、それから毛利から幸村へとインターホン連打が鳴り響き、押した者達は珍しくて面白い事からまた押したいとグルグルとローテーションをする始末に 楽しむ四人を静かにさせようとした政宗と元親だったが、やはり自分もやりたいという願望があったのか結局その輪の中に入ってしまっていた 傍迷惑過ぎる 「行け!我が指!力の限り道を開けッ!」 ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピーンポーン… 「押して参る!Let's party!!」 ピーンポーンピンポンピンポンピンポンピンピンピーンポーン 「あーらよっと!」 ピーンポーンピンポンピンポンピーンポーンピンポンピンピンピーンポーン 「オラオラァアッ!鬼の指が押すぜ!」 ピーンポーンピンポンピーンポーンピンポンピーンポーンピンポンピンピンピーンポーン 「日輪よ!我に加護あれ!」 ピンピンピンピンピンピンピンピンピンピンピンピンピーンポーンピンポンピーンポーン 「命の限り!」 ピンポンピンピンピンピンピンピンピンピンピーンポーンピンポンピンピンピーンポーン 「次は俺だ!」 「いや僕だ!」 「俺にやらせやがれ!」 「散れ!次は我ぞ!」 「某も!」 「あーちょっと旦那ら押さないで!俺様潰れちゃう!順番に並んでちょうだいってば!」 ピンポンピンポンピンポンピンポンピンピンピンピンピンピンピンピンピーンポーン… ――――ガチャッ!!!!! 「五月蠅さぁああああいッ!」 「「「「「「Σ!!!!!?????」」」」」」 ドサドサドサドサドサ… 扉が開かれた、が 突然扉が開かれた事に驚き一気に足場を崩してしまい 一人の女の上に六人がなだれ込んで押し潰してしまった |