泡


  は




 粒

    子


 と



    な

 っ







 キ エ テ イ ク







何もない世界、真っ白い世界に一人、女がいた。白い世界にぽつんと栄える漆黒の長い髪はキラキラと輝いている。女の顔は何処か儚げで、美しいという一言では片付けられない程、美しかった。潤んでいる瞳は何処を写し、何を見ているか、それは、女でしか分からない

女は今まで多くの世界を渡り、巡り、出会い、別れ、そして何を想ったのだろうか。何度涙を流したのだろう、何度、踏みとどまろうとしたのだろうか。女は転生した分の記憶を持っていた。蘇っていた。その中で、女は、いや、【女達】は、今何を思い、何を想っているのだろう





真っ白い世界

真っ黒い髪




真っ白い世界は女の心を示し、真っ黒い髪は女の奥深くに宿る心の闇





「―――――」






嗚呼、ほら


髪がまた、もっと黒く――






















その瞳は即ち絶望を意味する




――――――*
絶望して目的を見失ってしまった万人ヒロイン

×