《…感じる。あの人と同じ力を》 赤い色をしたポケモンは、遥か彼方の上空を浮かんでいた 《僕の予感は当たっていた。あの人が、姿を変えて帰って来た。ミ…そういえば新たな名前を貰ったんだったね――知らせてくれてありがとう、瑠璃》 「ミュー」 ――――――― ――――― ―― ― シオンタウンのポケモンセンターにたどり着いた私達は(移動手段は蒼華)(スイクンまでも眠ってしまった)(やっちまった)、蒼華以外の手持ちポケモンをジョーイさんに預けると早速ミナキを探しに入った シオンタウンのセンターの中は、意外に人が多くいた。なんだか雰囲気が明るく見えて、浄化をした甲斐があったなぁとしみじみ感じた(つまり満足 「さて、アイツは何処だ?」 「ミナキさんは意外に目立つ格好をしているから、すぐに見つかるでしょ。ほら、マントとか」 「あー、確かに」 それから二人仲良く(←)センターをウロウロしていると、見知った姿を目撃する。意外に分かりやすい、白マント。すぐに見つかった、ミナキさん。彼の声はよく通る事で(苦笑 モニターが着いている公衆電話の前でミナキは楽しそうに誰かと会話をしていた(まぁ、多分あの人には変わりないけど 私達はミナキに近付き、まだ私達に気付かないミナキにレンは声を掛ける 「よお、ミナキ。話は着いたぜ」 「おぉ、レン!」 「にしてもまた懐かしい奴とこうして会話する事になるなんてな ―――マツバ」 『久し振りだな、レン』 電話先にいるのは、ミナキの友人でありレンの知り合いでもある、エンジュジムリーダーのマツバ …おぉ?何か服装変わってない?え、うっそ格好良さがまた一段とアップしているじゃないのお兄さん!(興奮 レンに隠れる様に心の中でキャーキャー叫ぶ私を余所に、三人の会話は進む 『やはりカントー地方の方にいたんだね』 「まぁな。そっちは相変わらずみたいだな。ま、元気そうで良かったぜ」 『あぁ。スイクンは元気か?』 「今回復中だ。回復したら…そうだな。スイクンでミナキをフルボッコする予定だ」 「待て、この私にスイクンを攻撃しろって言うのかお前は!」 「良いじゃねーか。スイクンも立派な俺の手持ちだ。お前、スイクン好きだろ?本望じゃねーか。喜べ」 「そーゆう問題じゃない!」 『ははっ!相変わらずだな二人は』 仲が宜しい様で…(苦笑 モニターに写るマツバに、ミナキにレン。会話はなんかツッコミを入れたくなるけど、私が入る隙がないように思えて、でも微笑ましくて自然と口元に笑みを浮かべてしまう その時、ミナキは私の存在に(やっと)気付くと(レンで見えなかったみたいだ)、席を立ち、私の手を取ってモニターの前に座らせた。びっくりしている私の両肩に手を置き、モニターに写るマツバに言った 「マツバ、喜べ。先程話していたお前がいたく気に入っている、あの聖燐の舞姫だ」 『!?』 モニターだけど近くでみるマツバは、やっぱり格好良くて(それしか言えないのか)やっぱりイケメンだった 結構驚いて私をガン見する姿に、後ろではミナキとレンが「珍しいものを見た」と笑う声が聞こえる(そんなに珍しいのか 私はとりあえず笑った 「初めまして。もうミナキさんから話は聞いているかと思いますが、ミリと言います。会えて光栄です、マツバさん」 『…これは驚いた。まさかあの聖燐の舞姫が、モニター越しにいるなんて。僕の名前はマツバ、知っていると思うけどジョウトのエンジュジムリーダーをしている。…やっぱり本物は可愛いくて美しいね。これがモニター越しじゃなかったら良かったのに』 「フフッ、何を言っているんですか。レンもミナキさんもそうですが、マツバさんも充分格好いいじゃないですか。私もモニター越しなのが残念です」 「今さり気なく褒められたな、私達」 「みたいだな」 いやぁ、目の保養だよね← → |