「そこの方、そんなに悲しみを募らせるばかりだと死んでしまったプリンが心配してしまいますよ」

「!どうしてうちの子がプリンだと…まさか、見えるのですか!?」

「さぁ…それは、想像にお任せします。前を向いて、進んで下さい。そう、プリンも望んでいます」

「は、はい!」







「…まるで女神だな」





―――――――――
――――――
―――








「エリカ、お世話になりました」

「「ブイ」」
「…」

「えぇ、昨日一昨日は本当に楽しい一時でしたわ」






早朝のエリカの家の前

わざわざエリカは見送りに来てくれた。もうちょっとゆっくりすればいいと言われたが、レンとの約束もあり遠慮して朝早くにシオンタウンへ行く事を決めた私





「色々高級そうな服とかありがとうね。大事に着させて貰うね。白亜と黒恋の服も、作ってくれた子にありがとうって伝えてくれるかな」

「えぇ、あの子も喜びますわ。新作が出来次第またこちらから連絡しますね」

「フフッ、楽しみにしてるよ」





私とエリカは互いにまた再会できる様に握手をする

私達の足元では白亜と黒恋、そしてエリカのキレイハナとモジャンボ、しかもプラスしてウツボットやラフレシアやワタッコが仲良く握手をしていた(後者はいつから仲良くなったんだ)。蒼華は私の隣りで優雅にその光景を見つめていた(戯れるキャラじゃないしね





「お姉様、これからの予定は?」

「とりあえずシオンタウンに行って観光したら、セキチクシティに行く。いつもと同じ、ジム戦をしていく。ナズナについてはまた別の人が調べている。…今は私の道を進んで行くつもり」

「その方がいいのかも知れませんね。セキチクシティのジムリーダーはロケット団三幹部のキョウの娘アンズ…手強い相手です。頑張って下さいね。応援してます」

「ありがとう」





私は荷物を持って、お別れの挨拶をし終えた白亜と黒恋に合図を出す。二匹は私の合図にさっそうと蒼華の背中に飛び乗る。蒼華は私に乗る様に促し、私はそれに従い背中に乗った(跨ぐのではなく横向きに座る感じ

蒼華に座る事で幾らか視界が高くなり、見上げるエリカとそのポケモン達を見る

ポケモン達が手を振れば、白亜と黒恋も嬉しそうに手を振った。二匹の頭を撫でながら、私もエリカに手を振ればエリカも私に手を振ってくれた






「また会いましょう、エリカ」

「待っています、お姉様」






その言葉を最後に、蒼華は地を蹴った

フワリと上がる体、視界が遠くへ広がる。どんどん小さくなっていく、エリカ達の姿。エリカのポケモン達は最後まで私達が見えなくなるまで手を振っていてくれた







「方角は北東、シオンタウンまで。よろしく、蒼華」

「…」








やっぱ自分の服がいいね






×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -