「ようこそタマムシジムへ。私の名前はエリカ、草使いのエリカと申します。ここのタマムシジムのジムリーダーを勤めさせて頂いています」




あの後(多分ジムの人全員かな)結構揉みくちゃに観察や接触などされた後(うん、あれはもういらん)、引きずられる様にジムの中へ(意外に力が強かった

ジムの中はやっぱりクチバやハナダと同じ広いバトルステージがあった(アニメ寄りだね)。しかし、やっぱりタマムシジムらしく、壁や床には色とりどりの花が咲いていて草ポケモン達がのんびり日向ぼっこをしていた←

んでやっぱりその日向ぼっこしている真ん中に、着物姿の女性が混じっていた(びっくりした。ゲーム沿いだった)。ウトウトしかけていた姿が、可愛かった←ヤメロ





「初めましてエリカさん。私の名前はミリと申します。レインボーバッチをかけて挑戦してきました。私とのバトル、お願いします」

「えぇ、もちろんですわ。あなたが此所に来るまでの間、タケシ、カスミを始めマチスやナツメと戦い勝利したのは風の知らせで存じております。是非、あなたからの挑戦を受けさせて貰いますわ」

「ありがとうございます」





フフッ、と笑うエリカさん

やっぱ目の前でみると賓が良くて上品て綺麗な人だなぁ…女として尊敬しちゃいたい存在だ

可愛いなぁ、とこっちもフフッと笑みを返すと、何故かエリカさんはポッと顔を赤くする。着物の袖を口元に持っていき、顔を隠す。何故(しかし可愛い←






「(本当…噂通りの美しさ。これは、野放しにしていくのはもったいないですわね。あぁ、バトルよりあれをさせたいわ)」

「ではエリカさん、バトルの方を…」

「いえ、ミリさん」

「?」

「バトルは明日に出来ませんか?」

「明日、ですか?」





いきなり言い出したエリカさんに私は首を傾げる





「何かあったのですか?」

「えぇ、今日は私のポケモンの調子が悪くて…せっかく来て下さったのにバトルが出来ない事、ごめんなさい。明日なら私のポケモンは元気になります。その時なら…」

「あぁ、なるほど、構いませんよ。むしろそうして下さい。互いにベストコンディションで戦いたいので、ポケモン達をゆっくり休ませてあげて下さい」






エリカは笑う

小さな笑みで、怪しく笑う


実はエリカのポケモンは至って元気ピンピンで、先程エリカと一緒に日向ぼっこしていたポケモンがそうで、至って普通、至って元気だ

もちろんそんな事に気付かない私は二つの返事でOK。無理矢理なんて出来ないし、エリカさんに言った通りフェアな戦いがしたかったからだ

やる気満々な白亜と黒恋(と蒼華)には悪いけど、
そこは分かってくれるでしょう











「優しい方ですのね」






ふわり、風が起きる





「…!?」





いきなりエリカさんの手が伸びて私の頬に、触れた。柔らかい手がゆっくりと、撫でる様に私の頬を触れていく。先程のほんわかしたエリカさんは、今は何処か怪しげな雰囲気を醸し出している

…ってぇぇぇえ!?いきなりなんですかぁぁぁぁあ!?ちょ、何これ!?ぬわんですかぁぁぁぁあ!?///

くすぐったい!!←







「聡明で、美しく、まるで野を翔ける麗しき蝶…」






熱っぽく語るエリカさんにちょっと、否、かなり危機感を覚えてしょうがない。助けを求め様と回りをみるが、測られたのかそうじゃないのか、人やポケモンすらいなかった


いつの間に!



てかこんな呑気に説明している間にも徐々にエリカさん私に寄り添ってませんかちょっと!え、これは何のイベントですか!?←もしかしたらという嫌な予感が巡っている







「一回話しただけで分かります。聖燐の舞姫…噂になるのも、分かりますね」

「えーと、エリカさん?」

「どうかわたくしの事はエリカ、とお呼び下さい」






ピトッ






「Σ!?」

「フフッ…無垢でいて、それでいて頼もしい…。お姉様、と呼ばせて貰いますね」

「(いやいやいやいやいや!!)」






…まさにピトッって感じの効果音だった


身長は私より多少小さいであろうエリカさんは、私の肩に頭を置く感じに寄り添って、いや、もう密着した。くっついた。どうしよう(パニック中)

密着した事によって、エリカさんの花の香りがした。もうどうも出来ない私はピキーンと固まる事しか出来ない


いや、ちょっと待って

本当に本当に待ってくれ







「(もしやこのフラグは…!)」






………


いやいやいや

ないだろ。うん、きっと違う


この人に限ってそれは、

な………………………………………………………………………………………い…………………………、はず←







「それでお姉様」

「Σはい!?」

「せっかく来て下さったのに、バトルも何も出来ずに帰られるのは申し訳ないので…」

「大丈夫だよ明日出直すよ」(即答

「フフッ、謙虚ですこと。安心してくださいまし、私に遠慮はしなくても大丈夫ですよ」

「(むしろ帰らせて)」

「こんなことがあろうかと、準備をして今日この日をずっと待っていました」





フフッと笑うエリカさんが今は恐ろしくて敵いません


てか今の台詞で嫌な予感がしました

むしろ的中するかもしれない

カスミの家で感じた、あんな様な予感が



エリカさんはパチン!と指パッチンをした。誰もいないバトルステージからはそれが嫌に大きく響いた。音が鳴り響いたすぐに、扉がバン!と大きな音が鳴ったと思ったら居なくなっていたジムの方々がズラッと現れ、びっくりしている私を余所に彼女達は私達を囲んだ



私は真っ青になった



理由は簡単。いきなり現れた彼女達の手には…沢山の服や化粧品や、その他色々を抱えていた。足元には彼女達のポケモンが…ツルを出して、今から縛り上げるんだぜ!な位イキイキを感じた


私は顔を真っ青のままエリカさんを見た


エリカさんは、それはそれは綺麗な笑みで私にひっついたまま見上げていた。そこでハッとした。バトルが出来ないのは嘘で、これは時間稼ぎだった。…現に今、エリカさんの足元にはポケモン達が元気に私を縛り上げる気満々で、私を見つめていたから

………冷や汗が流れた


てかもう、泣きたい






「さ、お姉様。奥でゆっくり私達と遊びましょう。さぁ、皆さん。つるのむち!」


「Σぎゃぁぁあ!」









(草ポケモンが嫌いになりそうだ)(そんな瞬間)


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