「「すみませんでした」」





一段落ついた所で、私の目の前にはボコボコビリビリされたレッドとグリーンがプルプルと震えながら土下座をしている。それを見下しているのはレンとサトシとシゲルで、私は彼らの後ろでその光景を見ている

…後ろ姿でしか見えないが、三人は怒っている…うん、オーラがどす黒いぞ(ガタブルガタブル

私の横には白亜と黒恋が私を守る様に陣取っている。…確実にこの子達はレッド達を敵と見なしちゃったみたいだ。うん、しょうがない。レッドとグリーンの少し離れた場所に、先程戦っていた手持ち達が何とも言えない表情で見つめていた(気持ちは分かる






「テメェら…自分が一体何したか分かってんのか?お前らたったそれだけでミリを危険にさらせやがって、迷惑にも程があるぞ。サトシ、やれ」

「はい。ピカチュウ!」

「ピッカァァ!」

「「ぎゃぁぁあ!」」

「シゲル、お前もやれ」

「はい!エレキブル!」

「ブルゥゥウ!」

「「それは死ぬー!」」






「…………(汗」






あー、あれはヤバいわ

流石にエレキブルはないな(汗





「「ブイブイ!」」

「あだっ!ちょ、髪をひっぱるなぁぁあ!痛い痛い!」

「くっ!離すんだ!」

「「ブーイ!!」」




隣りにいた筈の二匹がいつの間にかレッドとグリーンの頭の上に移動して、二人のツンツン部分をバシバシ叩いたり引っ張ったりしている

…ボロボロで涙目状態で必死に頭にいる二匹を退かそうとする姿はかなりのレアだよねあれ(一生無いね





「…大丈夫なの?」

「あー、大丈夫です。話に聞けばウチの馬鹿兄さんは電撃食らっても凍り付けにされても石化されても生きているんで大丈夫ですって!」

「こっちの馬鹿兄さんも石化経験済みなんでピカチュウやエレキブルの電撃受けても死にやしませんって」

「シゲル…後で覚えていろ!」

「あばばばば!」

「つーかお前らそんな惨い経験していたんだな…流石はマサラ名物。一般人とは比べ物にならないな。よし、ハピナスお前も十万ボルト」

「ハッピー」

「「あぎゃぁぁあ!」」





…まるで生き地獄でも見ている気分だ(てかハピナスって…容赦ないな

まぁ確かにレッドはマチス達の攻撃を食らっていたり、四天王のカンナの攻撃で氷付けになったりロケット団の攻撃でグリーンと一緒に石化しちゃったり…。流石にそこまで経験した事無いけど、もしかしたらレッド達は本当に一般人と比べて凄い経験をしている事になる訳で…

つーかよく生きているよね

お母さんびっくりだよ





「てか三人はどうして此所に?」

「俺達三人が帰って来るのを待っていたんですが、あの場所から丁度この上空で誰かが戦っているのが見えたんです」

「サトシが指した方向はレッドさん達と兄さんが飛んで行った方向だったんです。もしかしたら兄さん達は懲りもせずまたバトルなんてしているんじゃないかと思ったんです」

「どうせしょうもない理由でそこにいるミリも巻き込まれてんだろうと考えて来たって訳だ」

「そうだったんだ…」




「ちなみにレッド兄さん達はどんな理由でバトルしていたの?」
「「誰が一番ミリを姫抱きをするのにふさわしいか決着を」」
「「Σえぇぇぇえ!?」」





「先に行ってても良かったのに」

「でもそのお陰でお前は助かったんだ。俺に言う言葉があるんじゃないか?」

「…助けてくれてありがとう」

「上出来」




レンはニヒルに笑ってそう言うと私の頭をポンポンと撫でる。あまり慣れない行為に多少恥かしくて顔を赤めるが、それを隠す様に微笑み返せばレンもニヒル笑みから微笑みに変わった。とても優しい笑みだった

そのレンの後ろでは電撃を浴び続けながら殺気に近い目を向けながら今にも飛び掛かっていきそうなグリーンとレッドがいたなんて、私は気付かない(レンがニヤニヤしていた理由が分からなかった





「ミリ、お前の荷物いちようジョーイさんに預けといた。お前ジョーイさんの中で顔が広いからな、センターに着いたらジョーイさんに顔でも出しておけ」

「うん、分かった
…その様子だと、行くんだね?」

「あぁ、そろそろ頃合の時間だ。最後は俺とミリとサトシとシゲルの四人で解散すればいいかと思ってな。結局それは叶わなかったが、一足早く行かせて貰うぜ」




「アイツ倒す!ぶっ倒す!」
「兄さん落ち着いて!」
「くっそ!麻痺して動かねぇ!サトシ!あの雰囲気をぶち壊してくれ!」
「Σ全然懲りてない!」





「で、アイツらマサラ名物は一体何しに来たんだ?…ま、レッドはさっきより雰囲気が変わったが。お前を拉致ってまで話したい事、どうやら解決したらしいな」

「えぇ」

「そうか」





深く聞いてこないのがレンの良い所だ





「逆にグリーンは何しにきたんだろうね」

「さーな。…大方お前が絡んでいるんじゃないか?」

「あはは、見てよレン。あの二人面白いね……ん?何か言った?」

「…いや、何でもない」

「ミリ!そいつから離れろ!危ないぞ色々!」

「そうだ!奪われるぞ!」

「兄さん仮にも年上だからね!てか兄さんキャラ崩壊してないちょっと!」

「兄さん意味ちゃんと分かって言っている!?////」

「よーし、そこのマサラ名物赤&緑。テメェらは一度シバかないと分からないらしいな。エルレイド!」

「ふん!それはこちらの台詞だ!ハッサム!」

「返り討ちにしてやるぜ!ニョロ!」

「ちょっと兄さん達いい加減にしてよ!エレキブル!」

「シゲルまで便乗してどーするんだよ!モウカザル!」




「あー、もうしょうもないよこの人達」

「「ブイ」」





(なんかもう、どうにでもなれ!)



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