「…んんん?」

「どうしたんだい?」

「なぁシゲル…あれ、見えるか?」

「…サトシが今指差しているのって兄さん達が立ち去った方向だよね。……って、何アレ」

「…炎とか電撃が迸って見えるな。…なんだあれは。見る限りだと、かなり強い者が戦っていると見たぜ。ここまで見えるなんて相当なもんだな、アレは」

「「…………(滝汗」」

「…その様子だと、どうやら検討がついているみたいだな」

「「なんかもうすみません」」

「ピッカ…」
「「ブイ…」」

「…お前らも苦労してんだな。ったく、しょーもない奴等だぜ。二人共、グライオンとムクホークだけを残して、他はボールに戻しとけ。俺はトゲキッスに掴まって飛ぶ。その二匹も飛べるだろ?」

「え、ムクホークは殆ど偵察みたいなもんだったしグライオンは…あ、俺を掴んで飛べたから大丈、夫?」

「…ムクホークは、大きさ的に無理があるんじゃないかい?飛べるの?」

「確かにな。だが足を掴んで飛べるだろう」

「…飛べるか?お前達」

「ムクホーク!」
「グライオン!」

「イケるそうです!」

「それはいいね。だったら是非僕にグライオンを貸してくれ。生憎僕はさっき兄さんのピジョットをパソコンに戻しちゃったから今飛べるポケモン持っていないんだ」

「しょうがないなぁ、いいぜ。グライオン、シゲルを運んでやってくれ」

「グライオン!」

「よし、なら行くぜ。大体想像はつくが、…あの二人の暴走に巻き込まれた捕らわれの姫を救出にな。サトシ、シゲル、着いて来い!」

「「はい!」」








* * * * * *









「ピカ、十万ボルト!」

「躱せリザードン!

ハッサム、シザークロス!」

「向かい打て!

ニョロ、ばくれつパンチ!」

「後退しろハッサム!

リザードン、かえんほうしゃ!」

「なんの!

ハイドロポンプ!」




「あー、もう勘弁」








あっちに動き〜

こっちにも動く〜

うぇい、酔った←


目の前に広がるのは、本当に此所ポケモンの世界なのかと疑ってしまう程の混沌状態。その最中、私はレッドの腕の中で傍観中。気分はジェットコースターを長時間ぐるぐる回っているあんな感じ(やめてください本当に





「ミリを渡せ!」

「嫌なこった!」

「かえんほうしゃ!」

「ちょうおんぱ!」






ゴォォォオォォオ!!


キュワァァァアン!!




○■▲▽○◎*♪←表現皆無

















( ´▽`#)プッチン☆








「ふふ、ふふふふふ…」






マジでキレる五秒前

略してM・K・5!


ちょっと止めないとさっき食べた昼とおやつが逆流して放出する可能性が(ry








「ミリ!」




グリーンが手を伸ばしながら、もの凄い速さで突進してくる。それを見たレッドは取られないと後退を繰り返していく。痺れを切らすグリーンはまた腰からボールを取り出せば、レッドもボールを取り出してポケモンを繰り出す。それからまた繰り返される壮大な爆発音

そんな事がさっきからずっと永遠と続いている





「(いい加減にして欲しい)」





そんな事を、ボーッと

キレたを通り越してめんどくさくなったなんて、そんな事はないよ

ただね、私がキレると雷や爆発が不自然に起きるからなかなか怒りたくても怒れないんですのよね←怖

ま、とりあえず






「いい加減にしなさい!」






ドガァァアン!









「何っ!?」

「うわっ!」



「あ、やべっ」





私が声を荒げた時には丁度グリーンが私達の方に向かっていて、グリーンとレッドの間に空気と空気が爆発を起こし、爆風と爆音がグリーンとレッド達を襲った

まさか声を荒げただけで爆発するとは(あちゃー







「…ってΣのわぁぁあ!」

「Σミリ!?」





グリーンとレッド、それからリザードンとプテラは爆風によって吹き飛ばされたが、リザードンとプテラはなんとか持ち直した。しかし、いきなり爆風と爆音にびっくりしたレッドはついうっかり手を放してしまった

イコール、私・急落下




あー、なんか落ちるのって久々←こうなる事を予想していた







「この馬鹿!ミリ!」

「ぎゃー!ミリ!」






二人が慌てて急降下してくるのが私の視界に入る

私は下を見る。結構高くいたけど、後少しで地面に突撃だろう。二人がいくら速く来ても多分間に合わないだろう、私は冷静に考えていた




「ミリ!」

「くっ!間に合わない!」

「二人共ー、死んだら枕元に立ってやるんだからねー」

「「Σ縁起悪い事を言うな!」」





おおぉ、焦ってる焦ってる

リザードンもプテラも必死だ(笑





「(そんな私も普通にヤバい)」




急落下する自分の体

後少しで衝突する地面


そろそろ手を打たなくちゃ

そう思い、力を発動させようと思ったその時、視界の隅でキラキラ輝く銀がいきなり栄えてきた

横を振り向けば、流れる銀髪に、必死な顔でトゲキッスに跨がり腕を伸ばすレンの姿が

…って





「レン!?」

「ミリ!」

「「!?」」





横から急接近してきたレンに驚く私達。レンは後少しで地面に衝突ギリギリな私を腕の中でキャッチした(え、ここでも姫抱き!?

ホッと息を吐くレンの後ろでは、グライオンに乗ったシゲルとムクホークに掴まったサトシが「「兄さんの馬鹿野郎!」」と怒鳴っていた。サトシに至ってはピカチュウに電撃の命令をしていた(えぇぇぇえ





「心臓に悪いぜ。ミリ、大丈夫か?」

「う、うん。なんとか」


「兄さん!見損なったよ!」
「ピカチュウ!十万ボルト!」
「ピッカァァア!」
「ぎぃやぁあ!ストップだサトシ!」
「くっ!」



「無事だったから良かったが…。サトシ、シゲル!その馬鹿共にキツいの一発ぶちかましてやれ!」



「「はい!」」
「「Σ!?」」



「トゲキッス!お前も一発、はどうだん!」

「Σえええええ!?」






ドガァァアン!





また爆音が響き渡った






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