「Σえええええ!?」

「プテ!避けろ!」




いきなり降り懸かってきた灼熱の炎からプテは迂回してそれを避ける。二人の体重を抱えていても軽々と避けれたその俊敏さには拍手を送ってあげたい。熱風が襲って吹き飛ばされるが、プテは体制を返る




「ミリ、しっかり掴まってろよ!」

「むしろ私を離してぇえ!」

「逃げるぞプテ!」





私の意思を無視してプテは翼をはためかせて凄いスピードでタマムシティの方へ飛び進んで行く。後ろでは、「待て!」と声を荒げるのが聞こえ、またこちらに追いかける羽音が聞こえた


うぉわぁぁあ


しかし何でまたいきなり…かえんほうしゃがこちらにやってきたんだろうか。私は考える。命令されたポケモンはリザードンで、しかも、命令した声の主…無茶苦茶聞いた事があるんだよね(つーかもう一人しかいない

私が標的を見ようと視線を向けようとする前に、ギュッとレッドが私を持つ手を強める。そして私の耳に、「やっぱり」という言葉が聞こえた





「そのかえんほうしゃといい、容赦ない攻撃をする奴は俺の知っている中で一人しかいない!





そうだろ、グリーン!!」





レッドの言葉にプテが止まり、敵を振りかえる。そこで私はやっと相手を確認する事が出来た

私達の目の前には、口から火を吹くリザードン(しかも殺る気満々)の背中に乗った、コロシアム以来の久方振りであるグリーンがそこにいた




「グリーン!!」




しかし何故だろう

グリーンの後ろに、修羅がいるのは私の気のせいなのだろうか(黒くはない、妙なオーラ





「久しぶりだな、ミリ」





あれ、修羅が消えた

むしろ修羅が微笑んでる←


私に話し掛けるグリーンの目は穏やかで、さっきのからいっぺんした姿を見て多少引きつった顔になってしまう(だって、修羅だよ阿修羅だよ

私はレッドの首を回していたにも関わらず、グリーンに手を振った





「本当に久し振り〜!元気にしてた?」

「あぁ。お前も元気そうでなによりだ」





リザードンに乗っているグリーンも相変わらず格好いいね!リザードン初めて見たよリザードン!二人とも格好いいよ!(ニヤニヤ

グリーンに手を振り、リザードンに手を振る私(リザードン照れてる可愛い萌)は本当に適応早いと思う

そんなニヤニヤしている私の体を、レッドはギュッと強く抱く。おっ?と私はグリーンから視線を反らしてレッドを向くと、少し不機嫌そうな顔をしていた

あ、もしかしてヤキモチ?

私にグリーンを取られたせい?←





「レッド、お前の母親が心配していたぞ。ぶっ倒れたくせにこんな所にいてもいいのか?」

「そっちこそ、ジムリーダーのくせにわざわざこんな場所に来てもいいのか?」

「………」

「………」






…売り買い言葉を言い合っているよこの子達






「病み上がりはさっさと家に帰るんだな」

「ジムリーダーもさっさとジムに帰ればいいだろ」

「…………」

「…………」






…二人が帰ればいいと思う←


つーか私は早くこの姫抱き状態から解放されて早くタマムシティに戻りたい(切実に






「(お、あっちにポッポの集団が)」

「マサラに戻るならミリを俺に渡してさっさと帰ればいい。安心しろ、ミリはちゃんと俺が連れて行く」

「いーや、遠慮しておく。俺がこのままミリを姫抱きの状態でタマムシティまで戻るんで、グリーンは安心して帰っていいぜ」

「(ポケモンは平和だなぁ)」

「遠慮しなくていいんだぜ?」

「そっちこそ」

「(…ジムは明日かなぁ)」

「なんならこの際、決着をつけようぜ。お互いどっちがミリを姫抱きするのにふさわしいかを」

「いいなそれ!乗ったぜ。まずは俺からミリを奪う事からだな、グリーン」

「ふっ、吠えズラかくなよ?」

「それはこっちの台詞だぜ」

「(あー、段々眠くなって)……







ってのああああ!?ちょ、レッドいきなり飛ぶなああああ一言言ってええええ!」

「悪いなミリ!少しの辛抱だ!プテ、ちょうおんぱ!」

「ミリ!今からお前を魔の手から救ってやるぜ!リザードン、かえんほうしゃ!」

「一体どうしてこうなったの!?」







誰か助けてヘルプミー!!






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