「しかし、アイツ噂に聞いた話よりキリキリしてんだな。従兄弟のシゲルは大人しいっつーのに。しかも無自覚ときたもんだ。つーかあんなあからさまな反応されると呆れを通り越して逆に尊敬するぜ。お前も苦労してんだな、シゲル」

「もう何も言わないで下さい…」

「…(゜v ゜;;;)」





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「……いや、あの、レッド」

「ん?」

「その素晴らしい笑顔で何で膝を付いて腕を広げていらっしゃるのでしょうか」





レッドがプテ以外にいたポケモン全部をボールにしまった後にそれは起きた。私の目の前にはすっごく良い笑顔をしたレッドが、私の前でまるでミュージカルの様な騎士の様に膝を付いて私を見上げいる

何をしたいのかおおよそ予想出来る私は苦笑に近い反応しか出来ない(汗





「帰る為には俺のプテが必要だろ?」

「いや、そうだけど」

「ほら、プテは俺の肩を掴むしさ」

「うん、それは分かるよ」

「あ、もしかして心配してるのか?」

「うん、色々心配なんだけど」

「大丈夫大丈夫!







姫抱きなら問題無い!

「大有りだああああ!」





そう、レッドは私に姫抱きを進めてきやがったのだ←

姫抱きと言うのは、夢見る女の子が男の子にして貰いたいナンバーワン、なアレですよ。はい、私には程遠い経験だと思っていたのにまさか此所で来るとは。いやいや、そもそも私そんな事されたら羞恥で死ねる(大袈裟

つーかね、何でそんなキラキラしているんだけど後ろには獲物を見た様な目で見ていらっしゃるのでしょうかマジで。色んな意味で危機感を覚えてしょうがないのですが




「いやいやいや、遠慮願いますよ!いやもうマジで!恥ずかしいし私体重重いし!」

「ミリは細いから大丈夫!それにミリは身軽だからそんな心配しなくていいぜ」

「いやいやいや!(汗」

「遠慮しなくていいから!さ、大人しく俺の腕に収まれって!」

「え、ちょ…!」





実力行使に移ったのかレッドは立ち上がるとジリジリと私の元へ(素晴らしい笑顔で)歩み寄って来る(しかも腕を広げたまま)。それに対して私はズルズルと逃げ腰で後ろに下がる

…端から見れば無茶苦茶怪しい←

つーかその素晴らしい笑顔をどうにかしてほしい(別に黒い笑みとかは違う





「ほら、別にさっきのでいいし」

「駄目だって!ミリのパ、パンツが見えちまう!///」

「そこ!?」

「パンツをそんのそこらの奴等に見せるより姫抱きなら恥ずかしくないだろ?」

「一番恥ずかしいから!」

















…そんなくだらない(←)会話をしながらお互い阿呆な事をし続けて約数メートル(え


レッドは一向に諦める気配は無い(勿論私も無い)。いや、もし諦めたら私は姫抱きであの場所に戻るはめになるって事になる訳で…あの人口が高いあの場所で…あぁぁぁあ無理無理無理





「ちょ、諦めなさいレッド!」

「観念しろって!」

「遠慮」

「するなって」

「恥ずか」

「しくないから」

「…あの、いや」

「も嫌でも好きのうち!」







こ の や ろ うwww






「こーなったら強行突破だ!」

「…!?逃げる!」

「追いかける!」

「躱す!」

「させるか!」

「私を捕まえてみなさい!」

「そのつもりだぜ!」

「躱す!」

「飛び付く!」

「させないよ!」

「よし、今だフッシー!」

「バナァー」

「Σえ!?」

「つるのむち!」

「バナァー!」

「卑怯だぞレッド……ってあああああ!」















「よっし!ミリゲットだぜ!」

「くっ…またしても蔓で捕まるなんて…一生の不覚」





結局捕まってしまった私←

収集がつかなくなったからしょうがないから捕まってあげたんだぜ(言い訳

現在の状況は、いつぞやのコロシアムと同じ状態で私はフッシーの蔓にぐるぐる巻きにされている。うん、デジャブですね。はっきり言おう。私はそんな趣味はさらさらありませんよ。ここ、テストに出るからね

あぁ…レッドすっごく良い笑顔




「あー、ちくしょう。私の負けだぜ。似るなり焼くなり好きにしやがれってんだすっとこどっこい」

「口調何か違うけど…似るなり焼くなり好きにさせてもらうぜ。フッシー、ミリを俺の腕に」

「バナァ」




ゆっくりと蔓が動き自身の体はレッドの元へ(蔓凄いな)。腕を広げ、構えているレッドの丁度良い高さまで来ると蔓は解ける。解けた事によって重力に逆らって私の体は落ちるが、ポスッとしっかりとしたレッドの腕の中に到着した

その事によってレッドと超至近距離パート2になり、無茶苦茶恥ずかしくなって柄にもなく顔を赤く染めた。レッドも照れた様に顔を赤らめるも、へへっと笑った





「…降りたい」

「駄目だって。フッシー、サンキューな。プテ、よろしく」

「あああああ今なら羞恥で燃える」

「つーかミリ本当に軽いなぁ。ちゃんと食べてるか?」

「ひぃぃいマジで恥ずかしい!」





嘆く私に笑うレッドの肩に掴むプテ(甘いなぁと見ていた)はその大きな翼を広げてバサバサと動かして空を飛ぶ

先程とはまた違った感じに必死に慣れようとレッドの首に腕を回す。レッドは何を勘違いしたのか「大丈夫!」といってギュッと私を持つ手に力を込める。そのままプテは急上昇していき、そのままタマムシティに戻ろうと方向転換をした



その時だった







「リザードン、かえんほうしゃ!!」

「「「ΣΣ!!??」」」






何かがきなすったよちょっと






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