「…お前はヤマブキのジムリーダーのナツメか。確か…エスパータイプの使い手。ミリ、こいつがさっきマチスが言っていた奴だ」




目の前にいるナツメはどっちかっていうとスペ寄り。雰囲気がどうみたってスペ寄りだって。にしても漫画より実物見ると美人だなぁ〜。あ、フーディンだ←

変な感心と感動に浸っている私に気付かず、レンはご丁寧に私に教えてくれる




「へぇ、貴女がヤマブキシティのジムリーダーを…。噂通り、ナツメさんは綺麗な人ですね」




知らない振りもなかなか辛いんだぜ

そんな気持ちになりつつも、私はベンチから立ち上がってナツメに歩み寄る。ナツメと私との身長差はあまりない。ナツメの前に立つと私は手を差し出した

勿論、彼女の気持ちを探るために




「私の名前はミリと言います。その内そちらに足を運びますので是非バトルをお願いします」

「私の事はナツメで構わないわ。私もお前のバトルを楽しみにしている。私とお前がバトルフィールドに立っているのが見えたからな」

「あ、そういえばナツメさ…ナツメは超能力が使えるって聞いた事があります。光栄です。その話だと私は無事マチスさんを倒しているって事かな?レン」

「おー、それは俺が保障するぜ」




フフッ、と微笑みながら私はナツメから差し出された手を握る。ナツメの手は先程のマチスの様なしっかりした手ではなく、女性特有の手…比べちゃいけないな。手袋をしているが、力を使うのには関係ない

ナツメは顔を赤らめているが、まるでこちらを探る様な目付きで私を見ている。やっぱり、何かある

早速また実行を試みる







―――白と黒のイーブイ使い…あのイーブィ達を手懐ける程の者なら、一体どれほどの力が…

しかし、妙ね。こいつの前だと超能力が上手く使えない…。どうやら読心術は出来ないみたいね






する気満々だったんかい

あああああよかったぁぁ読まれない様にしておいて。いやむしろこれ私が故意でやっている訳じゃないんだけどね。ちょっと感謝、マジ感謝!読心術されたらたまったもんじゃないわ!彼らには言えないあんなことやこんなことを読まれたら…羞恥でシヌゥウ!!←





「(まるで鏡みたいに跳ね返って来る…こいつの心は一体、何処にある?)」




ナツメは内心ダラダラしている私の手を離しながら思う。レンもベンチから立ち上がり、私の隣に並ぶ。手を差し出して、フッと笑う




「俺はレン。よろしく」

「ナツメだ」




ナツメも差し出された手を握る

その時、二人の目が鋭く光り互いを睨み合ったではないか。でも一瞬で、手を離してこちらを向いた時の二人は先程と同じ顔に戻っていた

やっぱり何かあるね




「あ、そういえばマチスさんは奥の方にいますよ」

「いや、いい。元々噂になっているお前を見に来た様なものよ」

「あら〜、何か恥かしっ」

「今さらだろ。…あぁ、そうだ。良い事を考えた」





何か良いアイディアが浮かんだのか、パチンと綺麗に指を鳴らしてレンは言った




「マチスとダブルバトルするなら、ナツメもそのバトルに加われ。そうすればミリにとっては一石二鳥だろ?」

「え、ちょ…レン。そう簡単に決めちゃナツメさんの都合も色々と…」




確かに私にとっては一石二鳥だ。つまりはコロシアムのタケシとカスミと戦ったのと一緒だって事になる。うわ、なんて美味しい話なんだ




「…なるほど、話は大体察しがついた。私がマチスと、お前らは二人でバッチをかけたバトルをするんだな。私は構わない」

「いいんですか?」

「私が見えた未来とは違うが、これもアリだろう」

「あ、俺は別にバッチは集めてないからいらねーぜ。…俺はお前らから話を聞けばそれでいいからな」




レンが含みのある目をしナツメを見下ろしてニヤリと笑う

一体何の話なのか



物凄く、気になった





「おーおー、話はついた様だな。ならバトルスタートだな」





奥からマチスがやってきた





(ライチュウ可愛いい…)


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