「目の保養になるのはこの事だな。あれ程の美人は何処を探してもいねーな」

「舐め回す様に見てんな」



「仲良いなぁ…」





―――――――
―――――
―――
――








「ミリ…お前何で此処に…!?」

「そっちこそ…何で、クチバジムに…?あれ、レンってバッチ集めていたっけ?あ、分かった!レンもポケモンマスターを目指し始めたとか?そうならそうと早く言ってよね〜あはは」

「…相変わらずだな」





目の前には格好いいイケメン…もとい銀髪の青年レンがまさかマチスとバトルをしていた。その最中に堂々と入って来た私はマジで空気読めていない←

驚き通り越して呆れているレンはさておき。冗談をかましながら辺りを見てみると、なかなか良いバトルをしていたのが一発で分かる。マチスのライチュウにレンのエルレイド…お互い五分五分な戦いをしていたに違いない。二匹ともボロボロだ(1秒で判断

つかエルレイド…レンってエルレイド持っていたんだ。あへー、エルレイド…格好いいぜエルレイド←

じゃなくて





「はいはい、嘘だよ冗談。つーかごめん、バトルに水を指す様な登場しちゃって…」

「いいって事よ嬢ちゃん。ウエルカム、クチバジムへ!」




ライチュウをボールに戻したマチスがニヒルな笑みを浮かべてこちらに歩み寄って来た(それに続いてレンもエルレイドをボールに戻した

…ワォ、ヒーイズ、ビックアメリカン。アニメとスペ同様素晴らしいガタイですね←

そんなアホな事を考えていたら、隣りでレンの目付きが鋭く光った気がした





「レンとやら、一時バトルは中断だ。残念だったな」

「別に構わねーぜ」

「あー、ごめん。出直そうか?」

「いいって事よ!お前があの有名なイーブィ使い、か。コロシアムではお前の活躍をしかと見させてもらったぜ」





ガハハハ!と大声で笑いながらマチスはバシバシと私の背中を叩く。ガタイがデカく声もデカく背中を叩く力もデカいマチスは若干威圧感がある

何かこの人、ロケット団幹部とかアメリカンな人を抜かせば普通に良い人だよね(見た目でまず判断





「カスミから話は聞いています。私とのバトルを楽しみにしてくれている様で。光栄です」

「まぁな。お互い良いバトルをしようぜ」

「えぇ」




マチスから差し出された手を私は握り返す

マチスの手はやっぱりデカく、女として普通だけど男の手には負ける位小さいものだからスッポリと隠れてしまう位だ。うんうん、軍人として訓練されてあるのかなかなか良い手をしている←

…そうだ、この際

私は実行する





「(コイツ…何を思っているのか、探っておこう)」





私は自分の手からマチスの手を通ってマチスの思考を読み取ろうと実行した

私の能力の一つだ

私の手に触れたものの思考を読み取る力が私にはある。といっても部分的に読み取れる感情とかは違っていくけど、一番はっきり分かるのが私のてと相手の"手"が繋がっている状態。…コレしなくても相手の感情オーラが見える為普段は好き好んでしないが(見ない様にもしている)、今まさに好機って事だ

マチスを探る様な目で睨んでいるレンにも気になるし




さぁ、マチスさんよ

貴方は何を思っている?






―――あの実験で使われていたイーブィ共のトレーナー…コイツの実力はどれ位か。ナツメが来る前に調べる必要があるな。ただあのイーブィを捕まえただけか、それとも…








ベシッ




「マチス、変な事考えてんじゃねーよ」

「チッ、バレたか」

「(…なるほどね)」





レンがマチスの手をはたくと私の探っていた力は途絶えた。「いい歳こいて鼻の下のばしてんな!」「お前あのビューテフルガールの前でしない方がおかしいぜ!クレイジー!」とかなんとか言い合っている二人をよそに、ゆっくりと力を使った手を握る


ニヤリと私は小さく笑った





「んで?嬢ちゃんはバッチをかけたバトルを希望、野郎は話を聞く為にバトル。どうするよ。俺は全然構わねーぜ」

「話…?」

「気にするな。…マチス、俺は後でもなんでも構わない」




…気になる

マチスから話を聞くと言う事は…やっぱりロケット団幹部としてマチスに色々聞き出したい事でもあるのか…もしそうだとすれば、一体レンは何を…?






まぁ私もマチスに聞きたい事があるから一石二鳥なんだけどね(吐かなかったらボコボコにする気満々






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