『美莉、コロシアムお疲れ様ね。優勝おめでとう』 「フレイリ!久し振りだね。どうしたの?わざわざ私の夢の中に現れちゃって」 『特に理由はないのだけれど、あえて言うなら助言って所かしら』 「助言?」 『これだけは言っておきたくてね…この旅、なかなか一筋縄ではいかないみたいよ』 「…マジで?」 『複雑な絡みが何かの導きを示している…その絡みが貴女自身にも関係しているわ。その謎を解き明かさない限り、貴女の【記憶】は取り戻せない 貴女の仲間の過去にも目を配りなさい。そこには必ずしも貴女が関わっている。貴女がした事がどれだけ彼らを救い、導いてきたか―――今一度、確かめに行きなさい』 そこで私は目を覚ました ――――――――― ――――――― ――――― ――― ― 「おはようございまーす…」 「はよーミリ。どうやら疲れ、取れてないみたいだな」 「レッド…うん。はっきり言って眠い…てか早いね」 「お前が遅かっただけだ」 「あ、グリーンおはよう」 「あぁ、おはよう。朝飯、用意してあるから食べて目を覚ませばいい」 「ありがとう。アレ?他の皆は?」 「確か俺が起きた時はまだ寝ていたなー。その内顔を出しにくるんじゃないか?」 「へぇー。そっか。いただきます」 旅支度を済まし、目を擦りながら食道にやって来た私を迎えてくれたのは―――意外に早いお目覚めの、レッドとグリーン グリーンが用意してくれた席に座り、彼らと向かい合わせになる形で食事を取る事に。皆はまだ来ていなく、見知った顔はない。あるとすれば、昨日コロシアムに出場した挑戦者達がちらほらと。私と戦ったトレーナーもいて、チラチラとこちらを見ている視線を感じる。私が頭をペコリと下げて笑えば、彼らは顔を赤らめながら頭を下げ、どっかに行った。正面にいる二人をみれば、二人共はんば苦笑いしていた 「人気者になったなー、ミリ!」 「あはー」 「コロシアムで優勝した事でカントー地方で有名になった暁にはカントー全員の注目の的にもなるはずだ。他のジムリーダ達もお前の挑戦を待ち望んでいる…もちろん、トキワジムリーダである俺もな」 「グリーン、私がこのカントー地方のバッチを殆ど獲得した際には私の挑戦受けてくれる?」 「あぁ、是非受けさせて貰うぞ。むしろこちらから挑戦状を送ったりしてな」 「その時は真っ先にグリーンの元へ飛んで行くよ」 「あぁ、楽しみにしている」 「(…グリーンだけ良い思いはさせない!)ならさ、グリーンと戦って勝ったら今度は俺とバトルしようぜ!本当はいつでもいいけどな!」 「レッド…もし俺が勝ってミリが負けたらどうするんだ?」 「俺とバトル!」 「結局バトルかよ」 「あはは!レッド、その時が来たら是非私の挑戦受けて頂戴ね」 「あぁ!俺、待っているから!」 すっごくキラキラした目で熱く拳を握り締めるレッドに私は笑う。もうオーラがバリバリ私と戦いたいと言っているみたいで、【戦う者】という代名詞が彼らしくて頷ける そしたらレッドはいきなりズイッと小指を突き出したと思ったら、すっごいキラキラした目で私に「指切りをしよう!」と言ってきた。私はまさかレッドがそう言ってくるとは思わず、彼の言葉に目を見開く 「…うん、いいよ。指切りしよう」 「やった!」 …本当は指切りなんて、嫌いだ 叶わない約束をしても意味がない レッドから差し出された小指に、私の小指を絡めさせる。レッドと私で「指切りげんまー」と歌い始める。目の前のレッドはとても嬉しそうな顔をしているけど――――私は果して、ちゃんと笑えているのだろうか? 「俺と絶対バトルをする!」 その時まで、私はこの世界にいるのだろうか 「「指切った」」 スルリと互いの小指が離れる レッドを見ればとても嬉しそうな顔でうししと笑ってグリーンに見せびらかせていた。それをうっとうしそうに見るグリーンはバシッとレッドの頭をはたく。間抜けな声を上げたレッドについ声を上げて笑ってしまった 「ふぁー…兄さん、グリーンさん、ミリさん。おはようございます…」 「ピィカー…」 「おはよう三人とも。早いね」 「おはよう、ミリさん、レッド、グリーン!サトシを起こすのに時間がかかって遅くなったわ」 「…ん?レッド、何か嬉しい事でもあったのか?すっごいニヤニヤしているぞ」 どうやらメンツが揃いました → |