「試合形式はそちらの要望に合わせてダブルバトル、今回は俺のポケモンとカスミのポケモン一匹ずつで戦わせて貰います。そして…」

「もちろんそちらのポケモンが戦闘不能になったらそこでバトルは終了よ。ただし私達のポケモンのどちらかを倒したら、勝った方のバッチを渡すわ」

「はい、重ね重ねありがとう御座います」






もう一体何時だろうね、と思ってしまうこの時間帯

私とカスミとタケシはバトルフィールドの、そう、トレーナーの立ポジションであるフィールドの両サイドにいた。観客席にはレッド、グリーン、シゲル、サトシ、主催者さん達―――彼ら以外は、誰もいない。流石にここまで付き合わせる訳にはいかないから、ということでテレビ中継を繋げる前提で観客の皆さんには帰ってもらうことに

うーん、さっきの賑やかさが嘘のように静かといいますか






「ミリさーん!そんなジャリボーイ達ギッタギッタにしちゃえー!」

「そーよ!アンタならイケるわよー!」

「みゃー達は盛大に応援するにゃー!」

「ソーナンスッ!」






…えー、約数名帰らなかった人達が、ちらほらと(え、何でソーナンスまで?

いや君達、何でいるの!?しかも君達完璧ロケット団の服着ているしね!いいの!?皆にバレバレだよ!?てか私知らない振りしてあげたのにこれじゃ私にもバレバレだよ!?バイト屋おにぎり屋はどうなったの!?






「ロケット団!また悪さしにきたのか!?」

「お前らも懲りないよな」

「何よー、ミリの応援しちゃいけないってわけ?てかアンタ達、ミリの何なのさ?」

「それはこちらの台詞だ。お前らこそ、ミリの知り合いだったのか?」

「まあねー!」

「安心するにゃー。ミリがいる前では悪さはしないにゃ」

「「「(いないとするのかよ)」」」

「ミリさーん!ファイト!」





「…あなた、ロケット団と知り合いだったのね」

「えー…そうですね。今日知り合いになりました」

「(きっと一目惚れしたのね、あのロケット団…)」






…あらー

これは、ある意味凄いメンツだよね

いきなり現れたムサシとニャースとコジロウにつっかかるサトシに、それを見て笑うレッド、半端呆れているグリーンに若干苦笑気味のシゲル。視線を逸らせば目の前にはタケシとカスミ…――――うん、正直おいしい状態かな!(によによ






「ではこれより二ビジムリーダータケシ&ハナダジムリーダーカスミVS挑戦者ミリとのバトルを行う!まずは挑戦者のミリ選手!」

「これで最後だよ!好きな様に行ってきな、白亜、黒恋!」

「「ブイ!」」






つきのひかりで体力を回復し、万全な状態でフィールドに駆け出した、白亜と黒恋

白と黒の色違いが余程珍しいのか、先程見たのにも関わらず二人は二匹を驚いた顔で見る。白亜と黒恋は二人の視線を意もせず早くバトル!と言っている様に毛を逆立てる

うん、殺る気…あ、間違えた。うん、やる気満々だ←





「では次はジムリーダー方。ポケモンを」

「えぇ!行くのよマイステディ!」

「行け!イワーク!」






カスミが投げられたボールからは、アニメでもゲームでもお馴染みのスターミー。タケシからは―――アニメ寄りならもう所持していなかったはずの、イワークが繰り出された


一言言わせて

イワーク、デカい!






「あれ?タケシ…お前シンオウ行ってる時イワークなんて持っていたっけ!?」

「親父から預かってきたんだ!きっと俺がもしジムリーダーとして戦うんだったら使えと渡してきたんだと思う」

「なるほど、流石親父さん…あー!俺どっちを応援すりゃいいんだ!?」

「バカだなぁサートシ君。君の場合は両方応援すればいいだろ?ま、僕はもちろんミリさんの方を応援するけど。ミリさーん!頑張って下さーい!」

「ミリー!タケシー!カスミー!どっちも頑張れよ〜!」

「ミリー!負けたら承知しないわよー!」

「(うるさい奴等だ…)」






「元気だねー」

「いつもの事よ。特にあいつらわね」

「まあまあ、良いじゃないか」









「それではバトルを始めます。準備はよろしいですか?」

「はい」

「えぇ」

「大丈夫です」




「それではバトル――――始め!!」








本当のジム戦が、始まった






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