「自分はタケシと言います!なんて麗しいお方なんでしょうか!まるで蝶、まるで天使の様な女神!あぁこれこそまさに運命だと自分は思います!さぁ麗しいお方、自分と一緒にこの夜空に輝く星の架け橋を――――」




グィッ

グィッ

ドスッ





「Σぅぐっ…!」

「「ハイハイ止めましょうねー」」←レッドとカスミ

「クッ…」←グレッグル





「…タケシはあんな奴だったか?」

「さあ…?」

「あー、いつもの事ですよ」


「(生で見ちゃった…!)」





―――――――――
―――――――
―――――
―――









「タケシにカスミ!?」

「やぁ!サトシ、レッド、グリーン、シゲル!」

「久し振りね!」






なんてこったい

後ろからやってきた気配は、まさかのまさか!ニビとハナダのジムリーダーのタケシとカスミ張本人達だった。彼らが来た事でレッド達は驚き、観客はまさかの登場にざわざわとざわめき始める。来てくれると思わなかったらしく主催者の人はポカーンとしていて、若干私もポカーンと困惑している。足元にいる白亜と黒恋はいきなり来た人物に驚いて、逃げる様に私によじ登って来る

さてさて、一体全体どうなっている?





「え、え、二人とも…シンオウとホウエンにいたんじゃなかったのかよ!?」

「あぁ、いたぞ。戻って来るの結構大変だったんだぞ?」

「私達、姉さん達に話を聞いて真っ先に戻って来たのよ!でもこの様子だと間に合わなかったみたいね…」

「お前らのジムリーダー達は大丈夫なのか?」

「あぁ、さっき会って来たが俺の親父は大丈夫だ。そんな対した事でもないらしいからな。俺の兄弟達が看病している」

「私の所はまぁ…大丈夫よ。てかありえないわよ、ジム閉じて温泉旅行に行くなんて…」

「「「(お、温泉旅行…)」」」






なるほどなるほど

レンの話を聞いていたから予想ついていたけど、彼らは指図めこのコロシアムを止める為にわざわざ遠い所からここまで帰ってきたって事ね

しかもシンオウとホウエンって…偉い反対側からやってきたもんだよねー。シンオウって俗に言う北海道で、ホウエンは九州なんだよね〜、あ、どうでもいいですかそうですか…







「私達は…どうしましょうか」

「さ、さぁ…?」






主催者達がコソコソと話し合っているのが聞こえる

まぁそりゃそうでしょうな。はは、若干私も苦笑いしちゃうよ…だって今更になってやってくるんだもん

そんなことを思っている中、目の前にいる彼らは再会を喜び合っている。うんうん、アニメや漫画の光景が自分の目で見れるだなんて感動もんだよ可愛いなあこの子達!いやー、このコロシアムに出てよかったわー






「ブイブイ!」

「ん?どうしたの黒恋」

「ブイブイ!ブイ!」

「…え、それ本当に言ってるの?私は全然構わないけど…白亜は?」

「ブイ!」

「あらー」





「ミリさん!紹介します、こっちがニビジムリーダーのタケシとこっちがハナダジムリーダーのカスミです!タケシ、カスミ、こちらが優勝者のミリさんだ!」

「「(び、美人な人…!!///)」」






サトシから紹介され、私は改めて二人と向かい合った。うーん、見れば見るほどアニメのまんまだ。彼らはアニメ寄りなのかな?まあサトシとシゲルがいるあたりそうなんだろうけど

二人が赤くなっているのに多少疑問を持ちつつも、私はニコリと笑い手を差し出した






「初めまして、タケシさん、カスミさん。私はミリと言います」

「(…うっそ!指細い手綺麗!この人本当に優勝したの…!?)」

「(華奢な人だなぁ…)」

「ん?」






何か色々引っ掛かったが、とりあえず握手をする私達

(もちろんタケシの例のアレをされた。笑えた)






「…にしても、何故ホウエンとシンオウに…?」

「確かタケシはブリーダーになりたくてジムリーダーを親父さんに任せたんだよな?んでカスミは水を極める為にホウエンに行っていたんだっけ?」

「えぇ、レッドの言う通りよ。ジムリーダーと言っても元は姉さん達が運営していたからね」

「俺はサトシがジムに挑戦して来た時からジムは親父に任せて旅立ったんだ」

「(へぇ…やっぱ彼らはアニメ寄りだったのね〜)」





アニメのキャラ設定は曖昧でよくわからないけど、大方私が知る範囲内だってことは分かった。所々内容が違うのはこの世界の特色なのかもしれない。今後無駄な詮索はやめておいたほうがいいかもね

話に納得をしていた時、今までコソコソ話し合っていた主催者達がこちらにやってきた






「タケシさん、カスミさん」

「!あなたは…?」

「私達はこのコロシアムの主催者です。わざわざ遠い所からお越し下さった所申し訳ありませんが、ルール通り挑戦者のミリさんは優勝しましたので、バッチの贈呈をさせて頂きますがよろしいでしょうか?」

「はい、決まりは決まりですので」

「私もタケシの言葉に賛成よ。決まりは決まりだもの、しょうがないわ」

「ではこれからバッチの贈呈をしたいと思いますのでタケシさんとカスミさん自身がミリ選手にバッチの贈呈を…」





「ちょっと待って下さい」







私を壇上に促そうとした主催者に、待ったをかける

いきなり言った言葉に主催者を始めタケシとカスミ、そしてレッド達もなんだなんだと驚いた顔をしてこちらを向く。私は白亜と黒恋を降ろして、彼らに向かってニコッと笑った






「私は確かにここのコロシアムに優勝しました」

「え、ミリ?」

「元々の目的はバッチではありません。この子達の成長をジムリーダー達にどれくらい成長したかを示す為にこのコロシアムに出場しました。実際勝負して優勝しましたが、まだ私達は戦えます。この子達が、そう望んでいます」

「おい、ミリ。まさか…」






グリーンが察したのか私と白亜と黒恋を見比べる

私はグリーンを見ず、真っ直ぐに【元】ジムリーダーを見て言った






「貴方達に、勝負を申込みます。バトル形式は…コロシアムのルールと同じ2対2のダブルバトルで」






私の突然の言葉に回りは驚いてまじまじと私の顔を見た

うん、その顔を待っていたんだなこれが←






「ミリ選手…本気ですか?あなたの手持ちは勝ったとはいえ決勝戦で疲労が溜まっているはず…」

「そこは問題ありませんよ。この子達については」






視線を反らし、二匹がいる所を見てみれば、ブラッキーに進化した白亜と黒恋がつきのひかりで体力を回復をしていた

余程戦いたいのかな、と思いながら「ね?」といってクスリと笑う。カスミは驚いて私達を見たが、やがて観念したのか笑って言ってきた






「ちょっと遅い時間だけど、私のポケモンは全然イケる。いいわ、あなたの挑戦、受けてあげる!」

「お、おいカスミ!」

「カスミが言うなら自分も構いませんよ。元より断る理由もありません。貴女の挑戦、是非受けさせて頂きましょう!」


「タケシまで…あーもうどうにでもなれ!」

「諦める事だよサートシ君」









よし、勝負だ勝負






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