「よーし次は身だしなみ大事なブラッシングだよー」 「「ブイ♪」」 「さっきは白亜が体力回復で一番をとったから、ブラッシングは黒恋からね」 「ブイブイ!」 黒恋を膝の上に乗せて、ブラッシングをする。これにはちょっとコツが必要なんだよね〜ちょちょいのちょいとブラッシングしていけば見事綺麗で可愛い黒恋ちゃんの完成だぜバッババーン← ブラッシングして気持ち良くなった黒恋はご機嫌良ろしな様子。白亜に交代してブラッシングしてあげれば、白亜も気持ち良さそうにウトウトしていた。コラコラ、まだお寝むの時間じゃないからね。可愛いけど。ウトウト顔も可愛いけど!可愛いけど! ちょっと調子に乗ってマッサージもしてあげようかな?と考えていたら、コンコンと控室のドアが鳴った。その音に白亜が一瞬にして飛び起きたのは置いといて 誰だろ?と思いながら人間恐怖症な二匹を0.1コンマ並みの速さでボールに戻してあげる。ドアの方を見てみれば、ガチャッとドアが開き、見知った人物がやってきた 「ミリさん!」 「ピッカ!」 「ミリさん、決勝進出おめでとうございます!」 「よ!お疲れ様!」 「お前なら決勝に進むと思っていた」 「皆!」 言わずも分かるかな、上からサトシ、ピカチュウ、シゲル、レッド、グリーンがわざわざこっちに顔を出してくれた テンションがかなり上がった!わざわざこっちに顔を出してくれたなんて!なんだか嬉しくなって近くにいたサトシとシゲルにまた抱き着いてやった。勿論二人は真っ赤になってかなりあたふたしていた 可愛い。ヤバイ可愛い グリーンではなく今後はレッドに剥された。残念← 「無暗に人に抱き着くな」 「「///////」」 「あはー」 と、言いつつもサトシの肩にいたピカチュウを抱き上げる え、反省?なんのことかな← 「わざわざこっちに来てくれたなんて、嬉しいよ」 「ミリがここまで来れたんだ。応援くらいしたくてな!」 「フフッ、ありがとうレッド」 「ミリ、次はイケそうか?」 「うん、相手は何であれ全力を尽くすまで。それにいざと言う時は勝算があるから大丈夫」 「そうか、頑張れよ」 「ありがとう、グリーン」 「ミリさんって、強かったんですね」 「フフッ、見た目で侮ると痛い目みるよ?」 「ハハッ、それは痛い程分かっていますよ。サトシのお蔭でね」 「あらら、そうなんだ」 「えぇ。今度僕とバトルしてくれますか?」 「えぇ、もちろん!」 「あー!シゲルずりぃ!ミリさん!今度俺もバトルしてくれませんか!?」 「ピッカチュウ!」 「もちろん、全然OKだよ。時間があったらバトルしようね」 「「はい!」」「ピッカ!」 「俺もミリとのバトル希望!」 「俺は楽しみにとっておくぜ」 「あはは、二人は楽しみにとっておくよ」 そんな他愛な話で盛り上がっていたら、サトシが思い出した様に私に言った 「なぁミリさん。ミリさんの手持ち、見してくれませんか?一度ミリさんのイーブイを間近で見てみたくて」 「僕も、同じイーブイを持っている者としてミリさんのイーブイを見てみたいです」 「シゲルが言うなら、俺も同じイーブイを持っている者としてまたイーブイ見たいな。あー、確か白亜と黒恋だっけ?」 「またって…レッド兄さん、一度見た事あったの?」 「ん?あぁ、まあな」 「へぇー、まぁ兄さん達がミリさんの知り合いならあのイーブイ達を知っていてもおかしくないかな」 「あのイーブイ達、バトルを見る限り元気そうで何よりだ。俺もまた、あのイーブイ達をこの目で見てみたい」 「あー…」 …やっぱ、そうきましたか 好奇心は人を殺すっていうけど、無邪気な好奇心程怖いっていうよねー… 「…ごめん。あの子達を君達に見せる事は出来ない」 「「え…?」」 影が掛かった私の様子がおかしいと感じた四人は顔を見合わせる 何かあったと察したグリーンは、私の肩に手を置いた 「…何かあったのか?」 「……」 グリーンの緑の視線が私の視線と絡み合う。数秒見つめ合い(ちょっと眼福だなーと堪能した)私は視線を外す。視線は胸元に持ってきた自分の手の平に向けていて、皆私の手の平に集中する キュッと手を握り、開くと何もなかった手の平の上にはいつの間にかモンスターボールが二つあった。一度見た事あるレッドとグリーンはさほど驚かなかったが、初めて見るサトシとシゲルは驚きの声を上げる。ボールはカタカタと揺れていて―――あの子達は、嫌がっている。ボールを見ずともすぐに分かった 「ごめんなさい、君達にこの人達を見してあげたくても、この人達は私以外人には懐かない」 「ミリ以外には懐かない…それってまさか」 「うん、そう。グリーンが思った通りだよ。この子達は、…人間恐怖症なの」 「「「…!」」」 → |