レッドのフシギバナのツルがっちりがっちり私の体を吊し上げ、意外にがっちり動けません。やっぱり生き物のツルなだけあって、勿論見事に振りほどけません。縄抜けの術が出来ません。身動きしてみたらプラーンプラーンとしています。わぁツルに吊し上げて遊ぶと面白いんだねあはは〜←緊張感ない奴

間近で見るとフシギバナってやっぱりデカいなぁー。かっこいいなぁー。上から見ても二人は格好いいなぁー。いやーこうして少年は大きくなっていくのねー眩しいわー





「さて、私を捕まえて吊し上げて満足かな二人とも。そろそろ降ろして欲しいんだけど。私まだ何もしていないはずなんだけど」

「いや、あはは?」





いや、何で疑問系

笑い事で済まされる事じゃないよねちょっと





「こうでもしないとお前は逃げるだろ」

「逃げないかもしれないじゃん」

「どうだかな。…またあの時みたいに居なくなる場合があるからな」





グリーンの顔に影かかかる

隣りにいたレッドも、グリーンと同じ様に顔に影がかかった。グリーンと違い、レッドは悲しい表情を入り交じりながら






「居なくならないよ」






…あの時とは、闇に紛れて立ち去ったあの時なのかな。余程アレが堪えちゃったみたい。そりゃそうだ、人間が暗闇に消えていくなんて普通はありえないし

あらーそんなつもりじゃなかったんだけどなぁ。と心の中で思いながらそう言ってあげれば、バッとグリーンは私を向いた




「…本当か?」





あ、どうしよう

この子、すっごく可愛い





「本当だよ」

「本当に、本当か…?」

「本当に本当。…レッドまで、そんな顔しなくても私は消えないよ」

「…良かった」





二人はホッと息を吐く


そんなに心配だったのね

だから、私が逃げるのを拒んでこんなことしやがったのね←言葉が悪い



安心させたところで、もう一度ツルの解放を頼んだらレッドはフシギバナのフッシーにツルを解く様に命じてくれた。ゆっくりと地面に降ろされ、巻き付けられたツルはスルスルと解かれていく。フッシーの方を見てみれば、フッシーは申し訳ない顔をしていた。私は笑って「大丈夫」と言ってフッシーの頭を撫でてあげた






「ミリ」

「うん?」

「…ミリって、呼んでもいいんだよな?」

「何言ってるの、当たり前じゃん。私もグリーンって言っているんだし、おあいこよ」

「そうだな」





嗚呼――――

こうやって、私は人と関わりを持っていく

出会いはよくても、別れが辛いのに







「自己紹介…そういえば、いきなりだったからしっかりとした自己紹介はしなかったな」

「そうだな」

「なら、今度はちゃんと自己紹介しよっか



改めて、私はマサラタウンのミリ。よろしくね、同じマサラ出身のレッド、グリーン」

「こっちこそ、よろしくな!ミリ!」

「よろしくな、ミリ」









私も馬鹿だよね

でもその出会いが、一つ一つが愛しく想うんだ






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