二ビシティとオツキミヤマの間に位置する、三番通りにある一角

パンッ!パンッ!と鳴り響くのはコロシアム当日である事を示す花火。それに続く様にポッポの大群が大空を飛び交い、大きく広いコロシアムがそこにあった

そこを中心に、多くのトレーナーやポケモンが右見ても左見ても沢山いた。見るとどれも若く、一目で新人トレーナーだと確認出来る。彼らは皆、緊張した面持ち、または決意を示していた。観光客も沢山いて何処もかしこも盛んに活動していた



そこに、一人の女が現れる


オレンジの服を着た―――誰もが印象づける様なデザインをした服を風に靡かせ優雅に現れた女は、手持ちである白と黒のイーブィ二匹を連れて現れた



人々は女の存在に気付くと、いつの間にか彼女の美貌に目を奪われていた。老若男女問わず、ポケモンをも問わず


人は女の存在に目をひき

その足元で歩くイーブイ達にも目をひく

それもそのはず、イーブイは珍しいポケモンで有名なのにそのイーブイがまさかの色違いだという事に驚きを隠せない。だが、何故かその色が不思議と女と合っていて、目に入れても痛くないものを感じた





女とイーブイが歩くと


自然と、人が退き一つの道となっていた






「……あらー」






女が口を開く


やはり見た目通り声も耳に痛くないほど綺麗で、それでいて耳に残る優しい声だった






「わざわざ道を開いてくれちゃったね。白亜、黒恋」

「「ブイ」」

「それじゃ私達は見えないレッドカーペットを通って中に入ろうか」






面白く笑いながら女とイーブイ達は歩き出す

彼女達から出るオーラが一目見てタダものではなかった。それはそこにいた新米でもトレーナーでもない者達から見ても、それは然り






「…嵐が来るな」






誰かがそう呟いた











×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -