淡い光の中に、私はいた



何処だか知らない場所で
私は沢山のポケモンと一緒に
ボロボロになりながらも
凛々しく立っていた

どのポケモンも見た事あって
殆どが伝説のポケモンだった
中には伝説なのに
色違いのポケモンがいて
全てのポケモンが
私に頭を下げていた

ポケモンの中には
涙を流していた
肩を震わしていた
何かに堪えていた
私が、いなくなるのを嫌がる様に

私は口を動かす





「…此所まで着いて来てくれて、ありがとう」





私は涙を流した





…涙を流す私は、誰?



それがあまりにも鮮明し過ぎて、酷く最近起きた事の様に思えて自分が自分で無くなった気がした




――――――――
―――――
――








「…っ…」





突然来た走馬灯に目眩を覚える

視界がグラリと揺らぎ体のバランスが崩れるが、何とか足を踏み入れ倒れるのを防いだ






「(今のは…)」

「だ…大丈夫ですか!?」






カウンターにいた女性が慌て、困惑した顔で私を見る

「大丈夫です」とぐわんぐわんする視界を何とか定め、女性の顔を見てニコリと笑う。訝しげに見てくる女性を無視して私は口を開く






「エントリーの方、完了で良いですか?」

「あ、はい…。では確認とさせて頂きます。ミリ様はAブロックの11番としてエントリーとさせて頂きます。コロシアムは今日から一週間後になります。優勝者にはグレーバッチとブルーバッチの贈呈となります。場所は三番道路で行われますので当日になりましたらコロシアムの受付にてまた確認の為のチェックを行います」

「分かりました、ありがとう御座います」






受付から詳しいファイルとエントリー者に送られる認識カードを貰い、それを鞄の中に入れる。ファイルはともかくカードを無くすとエントリー無効になる可能性が有り得るかもしれないから、念の為にも大切に保管しないとね






「バトル形式はダブルバトルでいいんですよね?」

「はい。使用出来るポケモンは二匹、二匹とも戦闘不能になった際にはそこで試合終了となります。道具使用は禁止、ですがポケモンが持ち物所持は認められています」

「そうですか。…あの、」

「はい?」

「ポケモンがいきなり姿が変わった場合は、認められますか?」

「進化の事ですね?はい、大丈夫です。進化も認められています」

「そうですか…(目茶苦茶進化しても大丈夫なのかな…?)」

「他に質問は?」

「いえ、ありがとう御座います」






受付を終え、受付の女性に軽く頭を下げこの場から去ろうと荷物を持った時、受付の女性が心配そうな顔でこちらを見る

それに気付くと私はニコリと笑い、「大丈夫です」とまた言った。何か言いたそうな女性を無視して、私は二ビジムから出るのであった












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