「そういえば思った事が一つ」 「ブイ?」 「あの時私が命令しなくても私が思っていた通りの攻撃をしてくれたよね?」 「ブイブイ」 「もしかして私が指示しなくても私が心で思えば、指示が伝わったりしてね。あはは、なんちゃって」 「「ブイ!」」 「…あらー!」 「だはぁー!負けたあ!」 「くそー!俺達のコンビネーションが破られるなんて…!」 「「しかも指示無しで…!」」 ミリは実際に口で指示しなくても心で命令をする事を覚えた ―――――――― ――――― ―― レッドとグリーンと対戦してから三日後、私はマサラを出発した。只今、二番道路を通過中。彼等と出会い、本格的に旅をしようとマサラを出た …正直な話、レッドとグリーンから逃げる為にマサラを出たと言ってもいいかもしれない。不可抗力とはいえ…酷い事をしてしまったし、あまり会いたくないのが本音。このままマサラに滞在していたらいつまた出会ってしまいボロが出るか…彼等には本当に申し訳ない気持ちで一杯だ。もし、ばったり出会ってしまったら猛スピードで逃げ出す自信がある あ、流石にもう勝負を仕掛けて記憶消すような事はしないから安心して← 「意外に二番道路って距離があるんだね…」 自然豊かで穏やかな道、特に整備されてない本当の自然のままだ。ゲームなら歩いてすぐだったけど、実際に歩いてみるとそう簡単にトキワシティには着かない。ただ救いなのが一本道だったということかな そうそう、ゲームで野生のポケモンが出て来る場所は草むらだけど、本当は草むらとか関係なくいきなりドーン!と飛び出して来る事が分かった。ついびっくりしてポケモンを蹴り上げてしまったとかそんな事な(( 「意外にポケモントレーナーもいる様だし、しかも初心者。トキワに向かいながらバトルして育てるのもアリかな…」 そういえばポケモントレーナーの暗黙のルールと言うものがあるらしい そう、確か『目と目が合ったらポケモンバトル』だったような気がする。ゲームではこれで強制的にバトルになっちゃうアレね。流石に現実ではどうなるかはわからないけど、これをやればこの子達のいい経験にもなるし、お金も入れば色々情報を提供してくれるはず 数日前の段階でである程度把握できたとしても、まだまだ情報収集していかないとね 「という事でこれからポケモンバトルをしていきまーす。準備はOK?」 「「ブイ!」」 「どんどんトレーナー見つけて刈り上げるからね〜!トレーナー狩りだああああ!!」 「「ブイブイ!」」 「うお!////なあなあ見ろよあそこに超美人さんがいるぜ!!」 「すっげー////…って、あの人ポケモントレーナーじゃないか?つーかポケモントレーナーじゃん!おい、ポケモンバトルとかしてくれるかな?」 「当たり前だろ!あの人もポケモントレーナーだ!トレーナーならトレーナーの鉄則が分かっているはず!」 「よし!ならあの人に俺達のコンビネーションを見せてやろうぜ!」 「あぁ!!見せてやろうぜ!」 そしてこの後私は指示無し命令を覚える事になる → |