「いやああああああッ!!!」

『ほらほら泣かないの。いいじゃないの、まだ取り返しがつくんだから』

「返してぇええええ!返して私の愛しいポケモン達いいいい!!」






サヨナラ、私の、愛しのポケモン達…(ガクッ



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―――










「白亜の後を追って結構な場所まで走ったはいいけど…一体、黒恋は何処まで走っているのやら」






ナビゲーターの白亜に道案内を任せて先に走って行った黒恋の後を追っていた私

町並みは変わり、今私がいる場所は町の外れの場所。遠くを見渡せば先程いた町が見える。あれから結構走ったのに、一向に黒恋と合流する事が出来ないでいた

時はもう夕暮れ時、オレンジ色の夕焼けが空に染まる。此処から見える夕焼けと町並みはとても綺麗だった



…正直、お腹減った

何せあの場所で目を覚ましてから軽く数時間、一口も口に含んでもいなければ水も飲んでいない。…あー、よく私生きていられるよね。本当に(遠い目

目の先を見れば白亜は数メートル先にいて、私を誘導してくれている。走っては振り向きまた走り出す、走っては振り向きまた走り出す――――の、繰り返しだ。疲れを知らない白亜はまた遠くに走り出しては立ち止まり、今度はまた走り出すのではなくその場にピョンピョン飛び跳ねる

白い小動物が可愛い←






「ブイッ!」

「良かったね白亜。これが私じゃなく別の人だったら疲れてその場で倒れているよ」

「ブ、ブイ?」

「私は大丈夫。まだ疲れていないよ(お腹は空いているけど)」

「ブイブイ!」

「うーん、いまいちよくわからないなぁ………ん?」






ふと気付いた、視線の先

白亜は私の視線に気付くと嬉しそうに鳴き、私を置いてそこに走って行く






「………家?」






目線の先には、何処にでもありそうな一軒家

その家は森の手前にあり、玄関に置いてある花壇に咲く色とりどりの花が綺麗に咲いていた。一見、人が住んでいる形跡は感じられないが、お花が綺麗に手入れされているとなったら誰かが住んでいる事になるんだけど…。そんな誰かのお家の玄関ドアは無造作に開かれていて、白亜はなんのためらいもなくその中に入ってしまっ…


…Σじゃなくて!

えええええちょ、何やってんの白亜ちゃああん!?仮にも人の家だよ!?






「…い、いいのかな?」






突撃、見知らぬ人のお宅訪問

……けして、強盗ではありません。けして

不可抗力とはいえ他人の家に入るなんて、もうあの子達は…

玄関ドアが開いていたとなったら、きっとあの家に黒恋がいるのかもしれない。黒恋の後を追っていた白亜だからこそ、分かって中に入っていったに違いない



私は溜め息を吐くと、家の持ち主ごめんなさいと心の中で呟きながら家の中に入る為に足を運ばした








お邪魔しまーす






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