「ミリ君…本当にコーヒーを飲むつもりなのか?眠れなくなるよ」

「別に無理をしなくてもいい。明日だって話は出来るんだk「ゆーびを鳴らせば砂糖がひっとっつ♪(ドバドバドバドバ)」……それは砂糖入れ過ぎだと思うんだが…」

「もう既に目が虚ろだぞ舞姫…」

「ゲッ…おいおいそれもうコーヒーじゃねぇよ。無理すんなって。つーか砂糖大量投入し過ぎだろ」

「だーいじょーぶ!私に不可能はないのさー。さてと、頂きまーっす(グビッ)………あー、コーヒー甘くて美味い…コーヒーの味とミルクの味がまろやかに、そして後味がザラザラと溶けきれて無い砂の様な甘さが……」

「いや、それやべぇだろ飲むなよ貸せって(奪)。…ん?なんだこれ…ドロドロしてんぞ。………どれどれ、試しに俺も飲んでみるk(ゴフッ!!)うげぇぇっ!?くそ甘っ!!いやもうこれ甘い次元じゃねぇ!ただのコーヒーを染み込ませた砂糖だ!おぇっ、ペペッ!!…ゴウキ、お前も飲んでみろよ。これマジでやべぇって」

「…俺は白皇程甘い物は嫌いでは無いからな…挑戦してみるのも悪くはないn(ガフッ!!)ッ……これは、確かに砂糖だ…砂糖の塊だ…クッ。…ナズナ、お前確か甘い物平気だったな。…飲んでみろ」

「…どうしてコーヒーが俺の所にも回ってくるんだ…。俺は別に要らな「ナズナさん…!!(キラキラ)」……仕方無い、此所は流れに沿って俺も腹を括って飲んでみr(ブハッ!!)……うっ…毒だ…甘過ぎる…っ!!」

「ぷっ…アハハハハハ!!三人共凄い剣幕だよ!ぷっ、やばっ、つぼった…っアハハハ!「笑い事じゃねーだろうが!!」Σあたっ!?」

「……とりあえずこれ、回収しとくよ…今口直しにお茶持って来るから(哀れだ…)」







砂糖が駄目ならガムシロップだ!と意気込むミリに全員が流石に止めろとツッコミを入れた



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―――――
―――









「ゼル、レン。記念に写真撮るわよ〜。紗羅と綺羅をボールから出してポーズ決めちゃいなさいな」

「あ?いきなりなんだよ」

「別に写真なんていらねぇよ」

「駄目駄目!せっかくアンタ達がトレーナーになれるのよ?記念に写真は欠かせないわよ〜。この為にお父さん、高いカメラを購入したんだから」

「「なにやってんだよ」」

「あなたー!早く来てちょうだい!早くしないと二人がグレちゃうわー!」

「「グレねぇよ」」







ミオシティの外れにある麓

海の潮の薫りがフワリと風に流され鼻を霞む。此所から見渡せる景色はとても綺麗で、地平線の向こうは輝かしい光で煌めいている






「ゴメンゴメン。カメラのレンズを何処に隠したか忘れてしまってね…いやー、焦ったよアッハッハッ」

「またかよこのうっかり親父」

「しっかりしろよアホ親父」

「ははっ、同じ顔が子憎たらしい事言ってんぞ」

「「事実だろ」」

「はいはい、分かったから早くポケモンを出しなさい」







太陽の光りに煌めく、白銀の髪

同じ顔、同じ声、唯一違うのは二人の瞳の色

着ている服は、双子らしく同じ服を着ている。しかし違うのは彼らが着ている服の色で、自分の瞳の色と対照的な、互いに片割れの瞳の色をした服を身に纏っている

身長も、髪型も一緒

誰がどう見ても、双子だと答えるだろう






「「ルー!!」」

「あーあ、二人がトレーナーになっちゃうと紗羅と綺羅に会えなくなるなんて、寂しいわ〜」

「「ル!」」

「むしろ家に残れば良いわ!」

「「ふざけろ」」







紗羅と綺羅

ゼルとレン


紗羅は妹、綺羅は兄のラルトス

ゼルは兄、レンは弟の双子の兄弟






「はーい、それじゃかっこよくビシッとポーズ決めて〜!そこら辺の女の子落とす勢いで色目使いなさい」

「どんなポーズだよ」

「別にポーズなんていいだろ面倒くせぇ」

「とりあえずお前ら、目の前のトレーナーをボッコボコにして勝ち誇った気分味わいながらボール突き付けて見下した感じで笑え」

「あら、それは良いわね!二人は人をカチンとさせるのだけは得意だもんね」

「「喧嘩売ってんのか」」

「「ル、ルー…」」

「ま、二人らしい写真を撮らせてくれれば良いのよ。さ、ボール突き付けて笑いなさい」

「仕方ねぇな…おい、ゼル。やるか」

「だな。…紗羅、綺羅、お前らもなんかポーズ決めとけ」

「「ル〜」」







ちょっと強気だけど、優しくてしっかり者の母

母や息子達と違ってうっかり者だけど、とてもユーモアがあって博識な、頼もしい父







「あら、イイ感じね!」

「よーしお前ら動くなよ〜!俺の愛用カメラの処女写真だ、カッコ良くバッチリ決めるからな〜!」

「「ル〜!」」

「……お、そうだ。写真撮る前にお前らの目標なんか聞いておこうかな。世界征服とか言うなよ?お前らが言うと笑えないから」

「「言わねぇよ」」

「はいはい早く目標言っちゃいなさい。出発前にそれくらいはどどんと公言してもらわないとね!」

「…ま、いいか。俺達の目標か…フッ、んなもん、決まってるよなぁ?レン」

「あぁ、勿論。俺達の目標はただ一つ」







「「二人でチャンピオンをボッコボコにして、二人でチャンピオンに君臨してやる」」







幼い頃の、夢







「――…頑張れよ、父さんと母さんはお前らを応援しているからな」

「ずっと、見守っているからね」






―――カシャッ








あの頃は、幸せだった





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