「…えらい話し込んでいるみたい。もう夜になっちゃってるよ…連絡、入れた方がいいのかなぁ…」

「ハッピー」
「ミル〜」
「「ブー…ィィ…Zzz」」

「白亜と黒恋…お腹もいっぱいになってグッスリしちゃったみたいだね。良かった良かった。ハピナスもミルタンクも、もう寝なさい。ボールに戻してあげる」

「ハッピー」
「ミル〜」






レンが此所を出て、約数時間


空はもう、星が輝いている




体調はお蔭様でなんとか落ち着く事が出来て、いつもより全然楽になっている。ナロンエース万歳。身体が楽になった今の内にと、色々と掃除をしたり夕飯を作ったりと久々に充実をした気分。…えー、掃除とか料理とか出来るレンはとても良いお父さんになれると思いました(ゴミとかなかったしご飯美味しいし)(あれ、私立場が無い…乙)

時間があったから今日の夕飯は野菜たっぷり木の実たっぷりなシチューを作ってみた。好評だった嬉しい。たっぷり食べた白亜と黒恋は、リビングでハピナスとミルタンクに遊んでもらって、お風呂も入ってもらって…幸せな顔で眠っちゃっている(可愛いすぎる)。ハピナスとミルタンクには悪い事をした気がするけど、本人達は相変わらず楽しそうに相手をしてくれた。やべぇピンクマジで良いキャラしている(おま)

まぁそんな事を色々していたら、空は真っ暗で星が見えちゃったりする。時計はもう、八時を指しちゃってたりもする。外からホーホーの鳴き声が遠くから聞こえてきちゃっている





「…遅い〜」





ハピナスとミルタンクをボールに戻し、グッスリ眠っちゃっている白亜と黒恋をボールに戻す。四つのボールをソファーの上に置き、私は自室に向かった

自室に向かうのは着替える為。あんな手紙があっちゃえば仕方なくオレンジの服からラフな格好に戻すハメになっちゃうけど…次に着替えるのは、パジャマだ。部屋に入り、畳んで置いたパジャマを手にして、広げる。ワンピースに近いヒラヒラとした、可愛いパジャマだ。通気性が良いから、熱を持っていた私には丁度良い服

…何がびっくりかって、突然レンがいなくなったと思ったら「パジャマ買ってきといたぜ」とかいって私に渡してきた……のは良いんだよ!それは遠慮無くもらいますよ!えぇそりゃもう!プレゼントやったねプレゼント!ってテンションあがりましたよ!でも、なんで…サイズが、ピッタリなんだよぉおおおッ…!(心の叫び





「(着替えたら電話をしますか)」





着ていたジャージ一式を脱ぎ捨て、下着も取り払う。新しいのをガサガサと引き出しから取り出し、それを着る

脱いだものを部屋の中にある籠の中に入れ、さーてパジャマでも着ましょうか〜と、ソレを手にした時、窓ガラスが風でビシビシと音を鳴らした






「あ、帰ってきた!」






風が来たという事は、スイクンで帰ってきたみたい。無事帰ってきてくれた事にホッとし、いそいそとパジャマに袖を通す

その間にもレンは玄関のドアをガチァァアッと…そう、ガチァァアッ…え?今なんかドア…物凄い音しなかった?

すっごい音にぽかんと固まる私を余所に、ドカドカと足音はリビングの方へ…え、だから音デカくない!?しばらく気配が静まったと思ったら、今度はこの自室までダダダダダッ…って、えぇええ!?





「え、ちょ…まだ着替えてないのに!」





やばいです

只今、私の格好は…ワンピースみたいなパジャマを着たは良いけど…膝までのズボンを着ていない。上着のワンピースの丈の長さは…丁度太腿の中間点、でも結構短めなものだから下手すれば下着が見えてしまう。上着だけだと

つまり今まさに上着しか着ていない。ちょ、下!下は何処だ!まず下というかズボンをはかせ…バン!…うわ来ちゃったいやぁあああ






「レ、レレレ…レン!?」






前屈みになって太腿を慌てて隠す。あぁ、この格好まさに男の子が女の子のスカート捌かされて「股がスースーする」とか言っている格好だよ今私がしているのは!←

突然やってきたレンは…何だか様子がおかしかった。おかしかった、そうおかしかった…でも今の私には羞恥心だらけで、むしろ太腿ォォ!!な気持ちが大きかったからすぐには気付けなかった。顔を赤くしてレンに怒る






「ちょ、ちょーっとレン!?入るならなんか声掛けてよ!着替えてんだけど!…てかさっきの音なに!?なんか凄い音が、むしろ壊れたとかそんな事ないよね!?」

「…………」

「いやいやいやいや、今はそんな事を言っている場合じゃない…!レン!今はまだ着替え中だから話があるなら一旦外出てってよ!」






言葉は少しキツめだったけど、今さらそんな事気にしてられない。いや、気にしたらアウトだ

あまりにも恥ずかしかったから私はレンを睨み上げた後、後ろを向いた。とりあえず恥ずかしいから早く出てって欲しい………






―――――ドサッ








「…………え……?」










凄い力に引っ張られたと思ったら、私はレンに押し倒されていた





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