トルルルルル…




トルルルルルルル…







ガチャッ





「もしもし、私だ、カツラだ。…おぉ!久し振りだね、元気にしていたか?…そうか、それは良かった。最近連絡が無かったから心配していたんだぞ?…無事、ナズナの記憶の光の欠片を見つけ出したか。次は、私の番だな。あぁ、君達の都合に合わせる。いつでも来てくれ」





グラサンが妖しく光り


頭のテカりも、ツルンと光った






「…ん?…おぉ!とうとうくっついたのか!おめでとう。…え、手を出すな?いやいや、私と彼女の歳を考えてくれ。…半径一m以上近付くな?いや、あのね、それは流石に無理な話だから。…かなり溺愛しているみたいで…いや、まぁ褒めてるんだけどそうでない様な…とりあえず惚気話は今度聞こう、レン」






グラサンは苦笑した


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「こ、これは…!?」







ミリに鋭い衝撃が走る






「も、もしやアイスの癖に二百円もする財布に痛い金額をするがしかし幸せを味わえるほどに美味で美味しい、アイスの中で最上級なあのハーゲンダッツ…!?なんと味はクッキー&バニラ味、しかもデカい…!ど、どうして冷凍庫の中にこんな素敵で神々しい物が…!?」

「「ブイィィ…!!」」






冷蔵庫の前で立ちすくむミリ

その瞳はキラキラと輝いている

よじよじとミリの身体に登って来た白亜と黒恋も、冷凍庫の中にある神々しい物に目を輝かす。完璧に冷凍庫に釘付けになっていた



そんな三人、いやミリの姿を見てレンはニヒルな笑みで近寄った






「フッ、それはな…お前が喜ぶと思って買ったものだ。皆と仲良く食べろよ、ミリ」

「っ、レン…!!(だきっ」

「ミリ…!(ひしっ」

「「ブイブイ…!」」






感動のあまり腕を広げてレンに抱き着くミリ。レンもそんなミリを受け止めて抱き締め返す。…その姿がどっかの役者が演技している様にも見えるのは何故だろう。白亜もレンの腕に抱き着き、流石の黒恋も背中に抱き着いた。二人と二匹の回りにはそれはそれは幸せそうな雰囲気が…


…何なんだろう、この姿は←






「…アイス一個でどうにかなるものなんだな。女の機嫌というものは」







一人ゴウキはそんな彼らの姿を遠巻きに見守っていた






「「ブイブイ!」」

「そうだね、せっかく買ってきてくれたんだもん!食べなきゃ損だよ損!」

「「ブイブイブイ!」」

「さっそく皆の分を小分け〜」






ルンルンと鼻歌を歌いながらさっそく台所に向かうミリ。尻尾を振りながら白亜と黒恋もその後に続く。どっかから姿を現した刹那も無表情だけど尻尾を振りながら同じ様に後に続いた

レンは満足そうな笑みを零しながらミリの後ろ姿を見届ける。とても幸せそうだ。この甘い雰囲気にゴウキはいい加減溜め息を吐いた






「…そもそも先程あんなに慌てた奴が何を言うんだか」

「ゴウキ、お前はちょっと黙ってろ」

「事実じゃないか。機嫌直しに慌てて買った、と言ったら舞姫はどう反応するんだろうな。手紙の件だってそうだ。後は…黒恋の失敗した変身を見て鼻d(ドカッ!!!)…いきなり危ないだろ白皇。しかし中々の良い蹴りだったぞ」

「テメェそれ以上、いやその先を言ったらマジで殺すぞゴルァ。次はマジ脳天目掛けてやる」

「フッ。…後悔しても知らんぞ、白皇」

「ハッ、上等だ。…表に出やがr「レン〜!」…っと、どうしたミリ」

「えへへ、アイス食べよっか!」






パァアアアア…!!!!←レンビジョン






「(ケロッ)そうだな、食うか。たまには皆でアイス食うのも良いな」

「やったね!買ってくれた主役のレンがいないとね!それじゃ二人の分も用意しとくね!」

「あぁ」













「「ブイブイ!」」

「刹那、お皿追加で二つ出して〜。皆でハーゲンダッツおやつタイムだよ〜!アイスアイス〜」

《了解した》

「「ブイ〜!」」













「………………」

「…んだよ、その目は。なんだよ悪いかよ可愛いとか思って何が悪い」

「…いや、もう勝手にやってくれ…」






「アイスアイス〜♪」








アイスって素晴らしい





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