「フスベシティ最後のジムリーダー、イブキ。使うポケモンは主に竜タイプを扱う。りゅうのほこらを守る長老の孫でありその番人でもある。…って所だな、俺が知っている情報は」

「イブキと言えば…以前カントーの四天王として君臨していたワタルという奴の従兄妹と聞いた事がある。俺が知っている話だと、ワタルの竜タイプ使いの実力は相当なモノだとシンオウでも有名だったとも聞いている。妹の方は知らんがジムリーダーを勤めている位だ、気は抜けんぞ」






フスベジムの入り口付近で情報の再確認をするレンとゴウキ






「アカネから連絡を貰いました。…向こうも私達と戦うのを心待ちにしてくれているみたいなので、誠意を込めて挑みたいと思っています」





ジムを見上げ、ジムの後ろに控える壮大な山々を見上げて言葉を繋ぎ気合いを露にするのはミリ

足元にいる白亜と黒恋も最後のジムだからか、より一層気合いを溜めてヤル気一杯だ。ここまで全てのジム戦は全てこの二匹で乗り越えてきた。実力もカントーと比べて断然にアップしている。カントー最後のジムで戦ったリベンジから燃え上がる闘志は、誰も止める事は出来ない






「白亜も黒恋もヤル気がいっぱいだな。最後のジョウトジムだ、盛大にやってこい」

「「ブイブイ!」」

「俺達は刹那と一緒にナズナの欠片を探しに行く。刹那を借りるぞ、舞姫」

「えぇ、よろしくお願いしますゴウキさん」






ミリの足元にいる白亜と黒恋の頭を撫でるレンに(黒恋に手をはたかれる)(頭をガチガチすればまた悲鳴が上がる)、ミリから刹那の入ったボールを受け取るゴウキ



彼らはジム戦をしながら、ナズナの"記憶の光の欠片"を探していた。ミリを置いて探しにいくのは、ミリの勝利を核心している為でもある


それに…






「ミリ、体調見ながらバトルしろよ?お前微熱あんだからあんま無理すんな。本当だったら一緒にいてぇ所だが…何かあったらすぐに連絡入れろ」

「うん、了解。でも今日は体調は良い方だし、むしろへっちゃらさ!」

「ははっ、調子のんな(でこピン」

「Σあだ」






最近になってミリの容態が悪化したのか、高熱を出して倒れた事があった。以前の自然公園事件からの身体の疲労などがあってガダがきてしまったんだろう。今では熱はなんとか下がってくれたが安心は出来ない

微熱でもミリの言う微熱は軽く38度は近い。元々平熱は高いと言うミリだったが、…真意は、どうだろう




何があっては分からない


ミリを置いて行く最もな理由は危険悪化防止でもあった











「それじゃ俺達は行くぜ」





レンとゴウキは腰からボールを取り出して投げ付ける

ポン!ポン!と現れたのはトゲキッスとフライゴン。ミリから受け取ったボールも投げれば、ポンと刹那が現れる。すぐに特殊能力で姿を隠した刹那は、テレパシーで《頑張ってこい》と伝え、白亜と黒恋の頭をポンポンと撫でていた

レンはトゲキッスの背に乗り、ゴウキはフライゴンの背に跨がった。上昇していく二匹に合わせて刹那も浮上していくのを気配で感じた






「終わったらまた一度連絡をくれ。落ち合う場所はいつものセンターのフロントだ」

「頑張れよ、ミリ。そして白亜と黒恋」

「フィー」
「ジャー」



「また後で。レン、ゴウキさん、刹那」

「「ブイブイ!」」











その言葉を最後に、トゲキッスとフライゴンは高らかに空へ飛んで行く




ミリはしばらく二匹を見送った後、足元に居る白亜と黒恋の頭を撫でる。それから立ち上がって、悠々にそびえ立つ最後の砦に足を踏み入れた










「さぁ、行こう!白亜、黒恋!」

「「ブイ!」」









(激闘が始まった)



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