ゴウキが仲間に加わり刹那がミリの手持ちになって旅が始まってから、早くも数週間が経った 時が経つのは早いと言うべきか、それとも勢いというのは凄いと言うべきか。彼ら三人はハイスピードで色々な場所を巡り、地図にも表示されない場所にまで着々と歩を進めていた。巷で有名な"聖燐の舞姫"、"鉄壁の剛椀"と言う二つの異名、プラスしてどうやら"白銀の麗皇"と言う異名もいつの間にか広まっていたらしく、彼らが行く先々で沢山のトレーナーに勝負を挑まれては千切っては投げ千切っては投げの毎日を繰り返していた。しまいには無敵に近い実力と、彼らを纏う雰囲気やら容姿やらとかなり有名になっていき、三人揃ってまとめて『三強』と呼ばれる程にまでなっていった 実際に彼らの実力は相当なモノだった――と彼らと戦ったトレーナーは次々に口を挟む。【聖燐の舞姫】、【鉄壁の剛腕】、【白銀の麗皇】とはよく言ったもので、名は体を表すのはまさにこの事を言う トレーナーとしての実力もそうだが、何を隠そう彼ら三人の雰囲気は誰が見ても溜め息が出る程だった 美しい程の容姿を持つ【聖燐の舞姫】 威厳を放ち風格を見せる【鉄壁の剛腕】 格好良く端整な容姿を持つ【白銀の麗皇】 三人は実力容姿全てにおいて完璧だった。一人欠けても二人欠けても独特な雰囲気を持つ彼らが三人揃えば、もう恐いものは無い 彼ら三人を見逃す程回りの人間は甘くはなかった。三人はそれぞれ本人が知らない所でかなり人気を誇っている。そう、本人が気付いていないだけで。いつの間にか彼ら一人ひとりにファンクラブなんか出来上がっていて、クラブ同士競い遭う事もしばしあるらしい。中立がいい、と答える人はまた新たに『三強』というファンクラブを作って陰ながら応援しているとの事。もう一度言おう、彼ら本人は気付いていない。むしろ視界にさえ入れてないだろう ……中には物好きな人達もいて、俗に言うカプリングで盛り上がる人が居たり居なかったり。ノーマルカプで一番人気を誇るのは「レン×ミリ」だったりそうじゃなかったり。(これがベーコンになると…いや、これは闇に葬ろう)しかも何処からの情報かは定かではないが、面白い組み合わせのカプもあったりと…… はっきり言おう、彼らは全くもって知らない むしろ知らない方が良い そんな彼らは今、ジョウトジム制覇に励むミリを戦闘にジョウト地方最後の砦、フスベシティのフスベジム前にいた → |