「……Zzz」 「ヤバいどうしようどうやって抜け出そう…!困った、猛烈に困った…!」 ガチャッ 「舞姫、白皇の方はね、た…か…」 「あぁあああゴウキさん丁度良かった助けてぇええええ!!」 「白皇…貴様何やってんだ!!」 「…なるほど。そんな事があったのか…病気に関してはよく知らないが、精神的不安定を和らげる為の行動なら致し方あるまい」 「…なんかもうすみません。でも助かりましたありがとう御座います(マジで」 「しかしそれなりの理由があっても抵抗する舞姫に無理矢理手を出すのはどうかと思う。今回は俺がいたからまだしも…舞姫、白皇に俺がいない時にまたよからぬ事をされたら容赦無く叩き潰してやれ。一発で病気も吹き飛ぶだろう」 「はい」 「……ゴルァアアテメェ…ゴウキ…只で済むと思うなよ…!」 …恥ずかしいやらなんやら、丁度良かったのか悪かったのか…レンの容態を心配して部屋にやってきたゴウキさんが部屋の中に入ってしまった。丁度私は抜け出そうともがいていたのですぐさまゴウキさんに助けを求めた(良かった…でももっと前に来て欲しかった …いやー、とにかく凄かった 駆け寄って来たゴウキさんは私を引っ張る前にレンの頭蓋骨に強烈な一撃を食らわせて(すっげー音がした)、その隙にレンの腕から逃れた私を見てすぐに今度は強烈なかかと落としを決め込み(容赦ねぇ!)、抵抗出来なく呻くレンを今度は背負い投げして吹っ飛ばし………そこから先は私の視界外でやっていたので分からないけど、レンの苦悶の叫びとゴウキさんの怒りの叫びが響き渡り、殴り蹴る音がまるでBGMだった(私は羞恥で布団に潜っていた …恐る恐る覗いて見たら、清々しい程の、全ての鬱憤を晴らした様なゴウキさんに…痛さで撃沈しているレンがいた(なんということだ! 「すまないな、舞姫。白皇がいつも世話になっているみたいで」 「いえ、それはこちらも同じですよ。私も結構お世話になって……まぁ色々危機感はありましたけど」 「白皇、もう一度根性叩き直してやる」 「テメェふざけんな!……Σグァアッ!?っゴウキ!お前本当に容赦ねぇな!」 「当たり前だ!俺を誰だと思っている!」 「堅物糞真面目な俺様何様ゴウキ様だろーが!…グハッ!!」 わーお 見事な回し蹴り! 「グッ…そもそもミリ!危機感ってなんだよ危機感って!まだお前に何もしてねーだろ!?」 「キスしてきている時点で手を出してんだよ馬鹿ぁあああ!!」 「キス位別に良いじゃねーか!手を出したっつーのはな!俺がお前のをうb…グハッ!!」 「下ネタ禁止ーーー!!!」 おおっと ついうっかりアッパー決めちまったぜ(おまっ 「〜〜〜ってぇな!…んだよ、何が悪い!?耐え忍んで大事に育てる事が何が悪い!?男のロマンだろ!?」 あ、レンが壊れた 「知らねーよアンタ何言っちゃってんの!?何を耐え忍んで何を育ててるのか敢えて聞かないでおくけど!ロマンってなんだロマンって!そんな男のロマンを私にぶつけても困る!!」 「フッ…、そうだったな。お前はまだ、知らなくていいんだったな…大丈夫だ、まだ何もしない」 「今すごく危機感を覚えた」 「舞姫、退いてくれ。どうやら白皇の頭のネジがどっかいってしまったらしい」 「確実にテメェのせいだ!」 否定は出来ない 「はぁ…レン!!そういう事言うと明日からもう一緒に寝てあげないからね!」 「俺が許すとでも思ってんのか!?」 「きたこれ俺様発言!」 「舞姫、明日から別室で寝るんだ」 「んだとゴルァ!おいゴウキ!俺からミリを奪ったら何が残る!?」 「……?奪うも何も…価値のない私を取ってもかなり残ると思うから別にそんな心配する様な事はな「お前は黙ってろ」え、あ、はい。すんません」 何故怒られた私← てかレン…やっぱりゴウキさんの強烈な仕打ちのせいで冷静と言う頭のネジがどっかで取れちまったって、アレ …レンでも下ネタ言うのか…(当たり前だ 「あー!テメェのせいで完璧に目が覚めちまった…!こうなったら、さっきの蹴りやらなんやら倍返しにしてキッチリ返してやる!」 「ほう、この俺に武道で勝つ気か?…フッ、良いだろうかかってこい。舞姫を守る為だ。容赦はしない」 「誰が武道で戦うだぁ?フッ…日頃の鬱憤を踏まえて利子付で返してやる…テメェを吹っ飛ばしたら、俺の勝手にさせてもらう。…俺の安眠抱き枕を奪われてたまるか!」 「安眠抱き枕だったの私!?」 「行け!エルレイド!ミリを奪い返すんだ!」 「向かい打てカイリキー!舞姫を守るんだ!」 「此所でバトル禁止ーーーッッ!!」 騒動が収まったのは夕方過ぎまで及んだ (楽しいんだけど、色んな意味で波瀾万丈な予感) |