「ゴウキの手持ちは全部が戦闘不能、ミリの手持ちも勿論戦闘不能…俺の手持ちでアサギまで行くしかないな。ゴウキ、お前トゲキッスの背中に乗って行け」 「あぁ、借りるぞ」 「フィー」 「…あー、私は蒼華を回復させるから大丈夫「ミリ〜」…あの〜レンさんやいレンさんやい。隣りにスイクン連れて満面の笑みで腕を広げて迫ってくるのは何故d「ちなみにお前に拒否権はねーから」…もっと何故!?」 「あ゛?拒否権なんてさらさらねーよ今更何言ってんだよ」 「ちょっ、ジリジリ寄らないの!…アレ、これなんか前にもあったデジャブ感が…ははっ、どうしてだろうね!」 「ははっ、安心しろ たーっぷりお仕置してやるからな(素敵笑顔」 「Σ安心出来るかぁあああ!」 「「…」」 「トゲキッス、俺達だけでも先に行くか」 「フィー」 ―――――――― ―――――― ―――― ―― エンジュシティ郊外の岩山でのバトルから数時間が経過した 時間帯は夕方辺り。アサギから見える海は夕焼けの色に染まりつつある。空はオレンジ色に差し掛かり、それを背景にキャモメやペリッパーが空を優雅に飛び回っている そんな私達はアサギシティのポケモンセンターのフロントに居た 「さぁ、レン。白状しなさい」 「あ?またさっきの話か?」 「どうしてあの空間から脱出出来たのかを繰り返し私が納得する内容で答えなさい」 傷付いた皆の回復を頼み、全員のポケモンをジョーイさんに預けた私は早速レンに質問をする またか、とレンは小さく溜め息を吐きながら私に振り返った 「…それはさっきも言っただろ?何度言わせるつもりだ」 「"私を置いて帰ると思うか?"でしょ?えぇ聞いてますとも!でもね、…私と時杜はその答えだと納得がいかないのさ!」 …訂正 また同じ質問をレンに投げ掛けた 此所まで来る間、スイクンに(強制的に)乗せられた私は何度か同じ質問を繰り返し投げ掛け続けていた。しかし、答えの内容は変わらずに、飄々とするレンに内心イライライライラ(ry おっと、イライラ過ぎて勝手に手が襟元掴んでしまうなぁ〜あっはっはっはっはっは←!? 「さあさあさあさあ今すぐ答えなさい白状しなさいこのやろう!どうやって逃げ出したんだこのやろう!」 「おま、ちょっ、首絞まる絞まる!」 「イケメンで格好いいからって全てが許されるとでも思うなよぉおおお!」 「テメッ…その台詞そのままお前に返してやるぜ!」 「…お前達さっきから一体何をしているんだ」 フロントの前で若い女が身長差のある男の胸倉を掴んでいれば確かにおかしな光景だろう。今まさにそんな状態で、先にセンターに向かったゴウキさんの静かなツッコミが入る レンの胸倉を掴んだまま私は振り返り、胸倉を掴まれているレンは片手は私の掴む手、もう片方の手を上げる。やっぱこの光景はどう見たって滑稽で、回りの視線がかなり痛い(だったらヤメロ)ゴウキさんは小さく溜め息を吐きながらこちらにやって来た 「…仲が良いな、お前達」 「え?そんな〜照れるじゃないですか〜あっはっはっはっはっは☆」←ギリギリ 「うぐっ…!ちょっ、ミリお前マジで首絞まる…!その細い腕で何でそんな力が出るんだよ!」 「愛と勇気の力さ☆」 「それは友達だけじゃねーのかよ」 「(…アンパン○ン)」 「てか俺こそお前にみっちり聞きてー事があるからな…約束もしたんだ、勿論教えてくれるんだよなぁ…?」 「(Σギク)えー、私何の事だか知らないなぁ〜。……あ!そうだ思い出した私ちょっと用事があったから行ってくるね〜!(ダッシュ!)」 「ハハッ。…待ちやがれーーーーーッッ!!」 「Σギャアアアアアアア!」 「「…」」 「エルレイド、スイクン。お前らの主は変わったな。……しかし、あの二人…他人から見た印象とかなり違う所があって、見てて中々飽きないな」 「「……」」←止めろよ、と思っている → |