頭上を見上げればそこにいたのは翼を広げてりゅうのいぶきを繰り出しながら降下してくるフライゴン。りゅうのいぶきは真っ直ぐに刹那の真上に降り懸かるが、瞬時にバリアーを貼った事によって無効化されてしまう。視線をレンから、そしてフライゴンに移した刹那は、その球体の手を翳して何かを放つ。真っ直ぐに、それでいて避けられないその技は、はどうだん。瞬時にフライゴンはまもるでそれを防げば風圧が辺りを襲った


レンはそのフライゴンを知っていた

勿論その背に乗る人物も知っていた






「久々の再会にしては…えらい予定が早いんじゃねーか?



 ――――ゴウキ」






フライゴンの背から降り立つ者、ゴウキ

黒髪を高く縛り、首に巻く茶色いバンダナが靡く。がっしりとした体格は昔も今も変わらず、その鋭い銀灰色の瞳も全然変わっていない






「久しいな、"白皇"」

「今はその名で呼ぶな。それは昨日も言ったはずだ」

「そうだったな。…しかし、お前のアブソルを追って来てみれば…凶暴と言われるミュウツーと対峙しているとは流石に想像していなかった」






レンの隣に並んだゴウキはフライゴンにはがねのつばさを命じさせる。フライゴンは頷くと、翼から銀色の羽根を繰り出してそれを真っ直ぐに刹那に向かわす

しかし、バリアーを未だ解いていない為かその技は先程のりゅうのいぶきと同じ無効化されてしまう

やはり効かないか…と小さくゴウキが呟く






「遠距離だとバリアーで無効化されるなら、接近戦に持ち越せばいい話だな。戻れフライゴン」

「待て、ゴウキ。接近戦でやってもアイツは武器を使うぜ。…そもそもお前、ミリはどうした?アブソルからはお前とミリは一緒に来るって言っていたぞ」

「聖燐の舞姫の事は案ずるな」






その時、今まで黙っていた刹那が、口を開く






《…なるほど。黒髪の者よ、さては鉄壁の剛腕だな》

「…ほう、俺の事を知っているのか」

《お前の事は度々話に聞かされていた。……確かに似ている。相手を鋭く見るその銀灰色の瞳を》

「……」





意味深に言う刹那の言葉に、ゴウキは眉を潜める





《それに、今のお前の言葉で確信した。……白銀の髪の者よ、何故お前は此所に居る》

「!?」

《お前は此所に居るべき者ではない。去れ。その方がお前の為でもある》

「テメェ…何が言いたい!?」

《簡単な話だ。…お前が首を突っ込もうとしている事を、止めろと言っている





 ―――お前がはk「「ブ〜イ!!」」




ベチョ









《………………》

「…………」

「…………」

「…」





「ブイ!」
「ブイブイ!」

《……白亜、黒恋。久々だな。元気そうで何よりだ》

「「ブ〜イ」」





「…あれは…?」

「白亜と、黒恋…?」

「…」





ガサガサガサガサ…


ガサッ






「白亜〜黒恋〜!一体君達何処に行ったんだか…………………ってΣえええええ!?ちょっと君達何しちゃってんのーーーー!?」


「「ブイ!」」


「しかもレンもゴウキさんも………あら、もしかして私達…場違い?」


「「………」」

「…」








果てしなく、場違い←





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