「…分かりました。その人が来ましたらコナツを貴方に連絡を入れる様にします。ジムリーダーとしてもそうですが、なるべく時間を稼ぐ様に頑張りたいと思います ―――レンさん」 「あぁ、悪いな。頼んだぜ」 魔の手がゆっくりと迫って行く ―――――――― ―――――― ――― 「ミリちゃん、今日はミカンちゃんの所でジム戦?」 「あ、マツバさん!そうです今日はジム戦してきますよ!」 シルバーと別れて早二日後 朝の太陽が頃合の時間で空に登ったエンジュシティのマツバさん宅にて、マツバさんは私に声を掛ける。マツバさんの声で振り返った私はマツバさんに駆け寄る 「精が出てるね」 「はい!ミカンさんは鋼タイプを使うと聞いていますので、その対策を!気が抜けない戦いですよ!」 「ブイ!」 「ブイブイ!」 ガキィン!ガキィン! 《その調子ですお二方!》 「ゲンガー」 「ゴーッス」 「ゴースト」 「ムゥーゥ」 「…」 「「ブイ!」」 ガキィン!ガキィン! 「確かに鋼タイプはやり辛いから、戦いが長引くだろうね。あの子達はカントーを制した程の実力を持っているとしても中々難しいぞ」 「はい、それはそうでしょうね。ノーマルタイプのあの子達に鋼タイプはある意味無謀に近い戦いですから」 一か月前にそれは嫌でも体験している コロシアムの決勝戦で初めて戦った鋼タイプのトリデプス。あのトリデプスは実力が高く相手が悪かったと思うけど、タイプがタイプだから、きっと今回のバトルも苦戦を強いられるに違いない アザギジムリーダー、ミカン 大人しくそして可愛い顔して実はごっついポケモンを持つ、鋼の意思を持った彼女にどう対抗していこうか 「そうだ。彼女の所に予約を入れておこう。行くのは昼過ぎ頃で大丈夫だね?」 「!そんな、いいんですか?」 「そのくらい全然構わないさ!こうして君の手伝いが出来て僕は嬉しいし。彼女とは仲良くさせてもらっているから、すぐに了承してくれるはずだ」 「ありがとうございますマツバさん!」 「お昼は親子丼が食べたいねー」 「あはは!分かりました愛情込めて作りますよ〜楽しみにして下さいね!」 ゆっくりと潜む魔の手に気付かない私 → |