「(一人ナーバスになっていたら何でレンが浮かんだんだろ。レン、かぁ……………元気、かなぁ………………………………生きているよね。うん………そういえばチョウジタウンにいるって話だっけ…………………………………………………………………あー…あぁあああああああぁぁ…………………………………………………あー相変わらずイケメンが極まったりして………………………………………うふふイケメンは目の保養だよね………ニヨニヨ…………………………………………あ゛ー、でもあんな事がなければの話だけどねー。だから酒って嫌だし酔うまで飲むなよなぁー。マジ思い返すとフツフツと何かが煮えくり返る様な返らない様な…………………………………まさかだよねー気を抜いちゃいけないのはあの事だよねーハッハッハ!とうとうセクハラが許せない方向までいっちまったよどうしよう!…………………あぁあああああああああああああああ!!!何か恥かしさ通り越してムカついてきたぁああああ!!!)





絶対に許してたまるもんですかこんちくしょぉぉおおおおお!!」


「ミリ姫、変わらず元気だな」

「そうだね」





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「あらやだ!もうこんな時間!そろそろ帰らないと皆が待っているわ!!」

「んげっ!!本当だ、ヤッベ!」





空はもう夕焼け色に染まり、自然公園にオレンジ色の光が辺りを照らす

時間はもう夕方に周っていた。えらい長く会話を弾ませていたため時間がこんなに経っていた事に気付かなかったクリスとゴールドは自分のポケナビを見て飛び跳ねる。私もバックからポケギアを取り出して時間を見たら…17時と表示されていた。流石に長く話し過ぎたかな、と目が合ったシルバーとのんびり会話をしている中、クリスとゴールドは慌て始める





「ポケモンスクールのジョンバ二先生から皆にお菓子を買ってきて欲しいって頼みを忘れていたわ…!皆きっとお腹を空かせて待っているに違いない!」

「俺も母さんから買い物頼まれてたんだよなぁー!んでもって育て屋のジジイとババアからにも…!!」





どうやら二人はそれぞれの用があって行動していたけど、途中でばったり会い、私とシルバーを見た事で用事をスポーンと忘れてしまったみたいだ

慌てふためく二人を見て私は笑いシルバーはフンと笑う。そんな私達を尻目に、二人は腰からボールを取り出した





「二人共、気をつけてね」

「はい!今日はありがとうございました。とても楽しかったです!」

「先輩!また会ってもいいっスか?」

「あ!ゴールド抜け駆けよ!」

「へへーん!早いもの勝ちだぜ!」

「ゴールドがいるとセクハラが起きかねんから、その時は俺も会う」

「あ゛!?おいこら待てやシルバー!!」

「フフッ、もちろんいいよ。今度また皆で会おうね。その時にレッド達とも迎入れてね」

「「はい!」」





最後に握手を求められたので、私は丁寧にその手を取って握り返す

握手を終わらすと二人わ空にボールを投げ付ける。ポンポンとリズム良く投げられたボールからはネイティオとマンタインが現れる。ゴールドは持っていた棒を構えればマンタインにいるテッポウオが掴み、水の噴射で空を飛ぶ。クリスは背中にネイティオを掴まらせ、続いて空に飛んだ





「じゃあなー!シルバー、ミリ先輩!また会おうなーー!」

「二人共、お元気でーー!」





空で二人が大きく手を振ってきたので私も手を振り返す。二人は満足そうに笑い、それから二人はそれぞれのポケモンを背に夕陽の中に向かって飛び立って行った

姿が見えなくなるまで見続け、視線を逸らさずに私は隣に立つシルバーの頭をポンと手を置く。視線をこちらに向くシルバーに、私は夕陽を見続けながら口を開く





「シルバー、大切な仲間を持てた様だね。…私は嬉しいよ。さっきのシルバー、とても楽しそうな顔をして笑っていたから」

「……姉さん」

「あの子達はシルバーを大切な仲間だと思っている。もちろん、シルバーもそうでしょ?」

「………うん」





恥ずかしそうに頭を伏せるシルバーを、私は自分の身体に引き寄せる。キュッと抱き締めれば、シルバーの驚いているのが直に分かった。そりゃいきなり抱き締められたら誰だって驚くだろう

そんな事を考え苦笑を漏らしながら、抱き締めたままシルバーの頭を撫でる。ゆっくりと、昔を懐かしむ様に





「あんなに小さかったシルバーが、こんなに大きくなって……」

「姉さん…」

「元気でいてくれて、良かった」






抱き締めた身体を離して、シルバーの目に合わせる様に身長を屈ませる

泣きそうになったシルバーを、私は笑ってまたシルバーを抱き寄せた







「俺…姉さんに会えて、良かった」








昔と違って逞しくなった腕で、シルバーは私を抱き締め返した






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