もそもそもそ.....





「……………」





もそもそもそもそ.....





「……………」






もそもそもそもそもそ.....









「…ツクシ君、やっぱり私キャタピーだけは好きになれない」

「えー!こんなに可愛いのに!」





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あの日の出来事をきっかけに忘れてしまった自分の過去


あの頃の自分はずっと幼くて、忘れてしまうのはしょうがないと今はそう思っている。無くしてしまったものを探す事はとても難しいのは知っている。…実際に、自分の故郷を探すのに苦労したし、その後も色々大変なめにあったりもした

…けど、今は、違う





父親が、見つかった


自分の父親はまさかロケット団のボスだとは思わなかった。しかし、紛れもない自分の父親


しかし今、その父親とは一緒に暮らしていない

父は病気を患っていた

自分を探す為だけにロケット団を結成し、病に侵されながらも自分を探していたと、あるロケット団がそう自分に言ったのを覚えている

再会した今は、父親は病院通いで通院を繰り返している。精神的に良好らしく、快復に進んでいると医者は言う。自分は父親の世話をするが一緒には暮らしていない、いや…暮らせなかった。父親と再会出来たのは、正直嬉しい。けど、まだ抵抗があった。あまりに離れていた時間が、長過ぎていたから






「父さん」






白いカーテン、白い壁に、白いベッド

ベッドに横になっている"人"に俺は声を掛ける。その人の腕には一本の点滴が挿さっている。リズムよく落ちる薬が、この部屋の時間を刻む唯一の音。俺はベッドに近付き、近くにあった椅子に腰を掛ける


今日は何度目かの退院日

この点滴が終わったら、家(ひみつきち)に帰る事が出来る

ベッドに横になっている人は俺が椅子に座った音を聞いて、閉じていた瞳を開かせる。その黒い瞳をこちらに向け――小さく、笑った







「…シルバー」








自分の頭を撫でる手は、紛れもない父親の手








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