「マツバさん、そろそろ私達旅に出たいと思っています」





此所は居心地が良過ぎる

長居は、してはいけない


マツバさんに、負のオーラから自分を守れる特訓をさせた。マツバさんはこの一か月で無事に習得が出来た。……教える事はこれ以上ない事は、私が此所に止まる理由は無くなった






「…そう、か。君がそう言うなら、僕は何も止めはしないよ。それに君はポケモントレーナー、旅をしてこそのトレーナーだからね」

「はい」





寂しそうに苦笑しながら言うマツバさんに、私は申し訳ない気持ちで笑みを向けた

マツバさんには良くして貰った

普通なら簡単に居候をさせてくれる事はないのに、彼自身から進んで言ってくれたり、ジョウトの事を色々詳しく教えて貰ったし、白亜と黒恋の特訓にも付き合ってくれた。伝説のホウオウになると若干熱くなる所があったけど、彼は優しくしてくれた

甘えてはいけない

このままズルズル甘えていたら…このぬるま湯から抜け出せられなくなる






「でも無事にしている事はちゃんと連絡を入れて欲しいな。そうだね……バッチをゲットしたら連絡を入れてくれれば旅を許してあげるよ」

「いや、あの、マツバさん、貴方は私のお父さんですか」

「いやいや、可愛い妹の自立を最後まで嫌がる、頼りになるお兄さんだよ」

「お兄ちゃん私の旅を許して!」

「お、なんかお兄ちゃんって良い響きだね。ミリちゃん可愛いからお兄ちゃん許してあげるよ」

「わーいお兄ちゃんありがと!」






マツバさん、貴方は見た目に寄らず面白い事を言ってくるのね。うん、分かってますよマツバさん面白いですね(てかそのフレーズはシスコンフラグ

そう、この一か月マツバさんの意外な一面が見れる良い期間でもあった(笑)彼はお茶目だったウケる←

こんな調子で会話をして笑いあうのは、もう日常になっていた






「あ、けどもうしばらくは此処にいて欲しいかな。ミリちゃんの手料理、まだ食べていたいからね」

「あはは!分かりました、飽きるほどマツバさんに作ってあげますよ!そうですね…明日の夕飯はカレーにしましょうか」

「それは楽しみだ」







白亜と黒恋がへろへろになって戻ってきた






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