「ゲンガー」
「ゴーストォ」
「ゴーッス」
「ムゥー」
「フワー」
「ゴーッスゥゥウ!」
「ゴーストォォオオ!」
「ゲンガーァァア!」
「ムゥーゥゥウ!」
「フワーァァアアア!」


「「ブィィイ!(泣)」」





「白亜と黒恋も無事仲良く慣れて良かったよ。ゲンガー達も遊んで貰って喜んでいる。楽しそうだね」

「いや、あれって明らかウチの子達が遊ばれている様に見えるんですけど…」




―――――――
―――――
―――













夜空には星が静かに光を照らし、静かな夜にホーホーの鳴き声が木霊して聞こえてくる。夜風に揺れ木々が身体を揺らし、独特な雰囲気を漂わす

此所はエンジュシティのとある一角にある大きな古い屋敷。人は余り足を運ばず、ゴーストタイプのポケモンがよく足を運ばす場所でもあるそこはエンジュシティを良く眺めれる見晴らしの良い場所にあった





「綺麗だね〜」

「「ブイ」」
「…」
《ですね〜》





この古い屋敷はマツバさんの家で、今現在居候をさせて貰っている。今居るのは屋敷の縁側で、此所から見える夜空に照らされたエンジュシティがとても幻想的で美しく見える

膝の上で景色を眺めれる白亜と黒恋の背中を撫でる。気持ち良いのか白亜の目がトローンとし始め、黒恋はすりすりとすり寄って来る。縁側に座る私の隣りには蒼華が横になって空を見上げ、時杜はフワフワと宙を遊ぶ

穏やかな雰囲気が、そこにあった





「(何か…バチ当たりそう)」





ジョウトに入ってから、ずっとこんな調子が続いている

時間が穏やかに進んでいて、まるで時が止まっている様な感覚さえも思えてしまう。カントー地方を制覇して得た心の余裕がそうさせているのは分かっている

ジョウトの雰囲気かエンジュの雰囲気か良く分からないけど、正直此所は居心地が良かった







「…長く居過ぎ、かな…」

「僕は全然構わないよ」

「!マツバさん」





景色をぼーっと見つめていた私達の後ろの部屋からマツバさんが顔を覗かせる。宙にはムウマがフワフワと浮かび、マツバの言葉に同意をしているのかコクコクと頷いている





「修業お疲れ様です」

「あぁ、今日は疲れたよ。でもミリちゃんが作ってくれた夕飯が美味しくて元気になったよ」

「フフッ、それは良かったです」







私達は、笑った






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