アカネの誘いで私達はアカネお勧め行きつけの喫茶店でランチをする事になった。コガネシティなだけあって結構賑やかな中、ここの喫茶店は落ち着いた雰囲気があって居心地が良かった。どうやらアイドルの仕事の関係上でマスターと知り合って、それからちょくちょく顔を出していたらしい

此所のマスターの出すデザートが専ら人気を呼んでいるらしく、今回はマスターからバッチゲットのお祝いでそのデザートをタダで頂く事に。レアチーズケーキがとても美味しいです←






「…………」

「どうしたのアカネ。そんなにジーッと私を見て…何か顔に付いてる?」

「…ミリって変装が上手いんやな…」






アカネのガン見して呟く姿に私は苦笑を漏らす






「ミリはオレンジのイメージが強くてエロ可愛い服を着ていたから、そーいった服着ると印象変わるなぁ。髪も降ろしてあるから、どっかの社長令嬢…いや、どっかの知的インテリア社会人?」

「ふふん、褒め言葉として受け取っとくよ(エロ可愛いって…)」

「こんな姿すればあの噂の聖燐の舞姫だなんて、気付く人はいないやろーな…」






アカネがぼやく気持ちも分からなくもない。私はレアチーズケーキを一口入れ、フフッと笑った

今私の姿は確かにあの噂の聖燐の舞姫だと言われたら、想像が付かない姿をしている。黒いスーツに身を包み、スラックスをはき、白のワイシャツに首には小さなルビーのネックレスをしている。ポニーテールにしていた髪は降ろしてあり、黒斑の眼鏡を着用している。気分はどっかの知的インテリアなOLさんだ(社長令嬢は言い過ぎかと

どっかそこら辺にいてもおかしくない格好をした仕事中の女が、まさか巷で有名なあの聖燐の舞姫だとは気付かない。何せマツバさんでさえ気付かなかったから!←


ジム出る前にトイレ行ったと思ったら知らない人が出て来るもんだから慌てたわぁ〜!、とケラケラ笑うアカネ

ジムトレーナーの人達もかなりびっくりしていたからあれは見物だった。…そういえばタマムシジムの皆さんは元気にしているだろうか?コガネジムの皆さんもタマムシジムの皆さんとひけを取らないくらいに(色んな意味で)……強かった(遠い目





「アンタもしかしてここ最近ずっとその格好やったの?」

「まぁね。変装…というよりも、服を着替え始めたのはやっぱりジョウトに来てからだね。スーツ姿の方が色々動きやすいし、元々スーツ姿が慣れていたからね」





この姿でいれば、トレーナーの姿に見えずらくても結構色んな所に行けれる

この服着ているとトレーナーと目を合わしても逸らされるし←





「午前中と夕方と夜はいつもの様に聖燐の舞姫として、お昼時はこうして区別しているんだ。そのお蔭で昼はゆっくりと出来るから楽しいよ」

「ほへー、考えてんやな〜」









それにこの姿でいれば、確実に見つからない自信はある







「(……一か月、か…)」








一か月位が経つ今でも、まだ私とレンは再会をしていなかった






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