ピッ ピッ ピッ… 大きなスクリーン画面に写し出されている、赤い点滅 ピッ ピッ ピッ… 「――――…死んだとは思っていなかったが、まさかあちらが姿を現してくれるとは…いやはや、まさに鴨が葱を背負ってやってきたと言ってもいい」 『白亜ちゃーん、黒恋ちゃーん、ご飯の時間ですよ〜』 『『ブイブイ!』』 「…………やっと見つけた」 男は、嘲笑った ――――――――― ―――――― ――― ― あれからまた、数日が経過し ミリがシンオウに来てから二週間が過ぎようとしていた 「今日は待ちに待ったパーティよ!」 「「ブイ!」」 此処は、リゾートエリアの別荘 時刻は昼を過ぎ、午後の二時を回ろうとしていた 「今日はあなた達に会いたがっている人達に会ってもらうわよ〜!」 「「ブイ!」」 「なんせ今日はミリ達の歓迎会でもあるんですからねー!白亜、黒恋!皆をよろしくして頂戴ね!あ、勿論美味しい物も期待しちゃっても大丈夫だからねー!お友達いっぱい出来るわよ〜!」 「「ブイブイ!」」 一人熱くなるシロナの足下で、楽しそうに瞳をキラキラさせて跳ねる白亜と黒恋 今日は、待ちに待ったパーティの日 パーティ、というよりもミリの歓迎会と言った方がしっくりくるかもしれないが、まぁとにかく今日は待ちに待ったパーティの日。ミリが来てから一週間を過ぎ、ミリに会いたがっているジムリーダー達の願いを叶える為、頃合を見越して予定された歓迎会 それがとうとう、今日になった 「元気ですね〜シロナさん」 「何だか一番楽しみにしていたのシロナさんみたいだね」 「ですね〜。あ、そうそうダイゴさん、今日のパーティ何か特別必要なモノってありますか?お財布とか、食べ物とか、道具とか、」 「君は主役なんだから、そんな食べ物とか道具とか何も考えなくていいんだよ」 「んー、それじゃ何かしておくべき事は…」 「そうだね…とりあえず、確実シロナさんに着せ替え人形なること間違ないから体力温存しておくべき、てところかな。今の僕が言える事は」 「あらー」 今現在、此処の別荘にいるのはミリとダイゴとシロナの三人しかいない 残りの三人は勿論仕事があるので、今はそれぞれの職場で職務を全うしているはず。彼等は今日の仕事を終わらせた後、他の仲間達と合流してからパーティに出席する話になっている 会場は、サバイバルエリア 「……しかし、何でサバイバルエリアなんですか?」 「サバイバルエリアにある、誰も知らない隠れた喫茶店があるんだ。そこは勝負所と言って、気兼ねなくバトルを楽しみながらゆっくり出来るところなんだよ。勿論、会員制でジムリーダー達しか寄らないから、秘密裏に集まるには都合がいいんだよ。此処のジムリーダー達には隠れた名所、ってね」 「勝負所…確かにジムリーダーさん達にはうってつけの場所ですね」 「結構良い場所だったから、ミリもきっと気に入ると思うよ。此処から近いし、遊びに行くには適しているしね」 「楽しみです」 コウダイとジンとの対面、アスランと対面した連日を過ごし、それからまた数日が経ち、落ち着いて来た頃でもジムリーダー達との対面。少々ハードな日々だと思うが、会ってみたい気持ちは変わらない そうと決まれば!とミリは勢い良く立ち上がった 「今の内に家事を全て終わらせて夜の為に備えませんとね!後は明日の朝食の為に米を研いで予約セットしたり皆の布団とか干さないと!」 「…か、完璧に家政婦が板に付いちゃっているね…」 「家政婦ニートに休みはありませんよ〜」 「あら、ちょっとミリ〜!今日の服を選ぶ事忘れちゃいけないわよー!」 「「ブイブ〜イ!」」 「分かってますよ〜」 これから出会うミリにとって初対面となるかつての仲間達との再会を楽しみにしているミリの後ろ姿を、ダイゴは苦笑しつつも微笑ましそうに見つめたのだった 夜が、楽しみだ → |