「――…?その図は何の図だ?」

「あぁ、これは…―――」






早速ゴウキに、先程発覚したポケモン神隠し現象を説明するレンとナズナ


レンが探していた情報のピースから発覚した、ポケモンが次々と行方を眩ましている現象


ナズナが独自で開発した分析方法を駆使した分析結果を見て、ナズナから詳しく説明を聞いたゴウキは眉間に皺を寄せた







「……それは気付かなかった。リーグもその様な話は出ていなかったからな…盲点だ」

「だろーな」

「俺も麗皇の言葉が無ければ怪電波の現象の一つとして考えてはいなかった」

「これがエスカレートしていけばリーグも黙ってはおれん。四天王として、これは見過ごす訳にはいかん」






警察が人間の為に動くのなら、リーグ協会はポケモンの為に動く

ゴウキの言う通り、これがどんどんエスカレートしていけば流石にリーグや民間も異常事態に気付く。それこそリーグは黙ってはいない







「……だが、リーグは今最も忙しい時期だ。リーグを動かすのは至難の業だろうな」







そう、忘れてはならないのはこのシンオウ地方にはもうじきスズラン大会が開催される

リーグはスズラン大会建設に勤しみ、ジムリーダーも大会出場予定トレーナーとの対戦、あまつさえミリの件もあるのだ。そんな時期に騒ぎ事なんて避けたいし、騒ぎになったらスズラン大会どころじゃない


それこそ独自で自分達が捜査していかなければならなくなる。三人共鼻からリーグに期待していないが←






「俺達だけで調べていくのは大いに構わないが……ゴウキ、お前窃盗の件はどうなっているんだ?ナズナだって仕事とかあるだろ?身体は持つのかよ」







レンの言う通り、二人は本来忙しの身だ

ゴウキは四天王の仕事に、警察学校師範長、そして窃盗事件の調査。ナズナは博士として、考古学としての仕事がある。レンはただのトレーナー、悪く言えば無職の身(禁句)なのでいくらでも動けれるのだが、二人はそういう訳にはいかないのだ


しかし、対する張本人達はレンの質問にシレッと答えた







「愚問だな。この程度など、ロケット団に居た頃はしょっちゅうだった。第一仕事など、今の俺には親父の研究を読み返しているだけだ。問題はない」

「窃盗の件は仲間に任せている。四天王の仕事も既に終わらせてあるし、幹部長の許しも貰っている。連絡が来ない限り、ひとまず俺は自由の身だ。さして問題はない」

「フッ、そりゃ頼もしい事で」







何を今更、とばかりに飄々と言いのける二人にレンは無駄な心配だったな、と半端呆れ顔でどや顔決め込む二人を見返した


そう、二人にとってこの程度の多忙など全然へっちゃらなのだ。伊達に科学者や補佐を平等に務めたり、師範長や四天王の立場に君臨していない。重要な仕事を任され、回りからの信頼性を一身に受ける辺り、やはり異母でも兄弟だと改めて思い返すばかりだ




…不意に、ナズナが意味深の表情でレンに視線を向けた







「お前の場合は……いや、何でもない」

「おいテメェ何だその目は」

「今の内だけだ、暇な時間を持て余せれるのは」

「テメェそれは俺がニートで無職だと言いたいのかよ」







まさしくその通r(ry







「別に一言もそんな事は言っていない。俺にとっては羨ましい限りだ。23歳など、俺の時は既にロケット団で忙しなく研究に没頭していたのだからな。青春など、夢のまた夢だ」

「おい…」

「23か…俺も当時は道場の指導やトレーナーとして実力を磨いていたものだ。青春か…確かに夢のまた夢だな」

「だから…」

「自分の行ないと性格に関してはもうどうとも言わないが……お互い真面目な性格も苦労するな、ゴウキ」

「全くだ。今更だとはいえ、やはり異母でも兄弟だな、ナズナ」

「お前ら…」

「しかしアレだな、身近に頭に花咲かせている奴を見ると苛々するな」

「あぁ、別に僻んでいる訳じゃないんだがな。当時の自分の年齢を考えると…羨ましい通り越して苛々するのはしょうがない事だ」

「……」










(  ̄_)…(_▼ )    (・_・;)











(¬_¬)…(¬_▼)    (;・_・)





















「…結局お前ら何が言いたいんだ?」


「「リア充爆発しやがれ」」

「そのリア充をぶち壊したお前らが何を言うんだ」









―――――…pipipipipipi











ポケギアが鳴り響いた





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